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2017年4月15日 (土)

『おやすみ、リリー』刊行

 スティーヴン・ローリー著『おやすみ、リリー』が刊行されました。

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 内容については、まずはハーパーコリンズ・ジャパンのサイトにある特設ページをご覧ください。

 翻訳者にとっては、すべての訳書が自分の子供のようなもので、どれに対しても大きな愛着がありますが、この作品は何年かに一度の「勝負作」と言いきってよいほどの自信作です。

 版元のハーパーコリンズでも、担当編集者をはじめとして、多くの人たちがこの作品を強く支持し、事前モニターを募集して感想を書いてもらうという企画を立ててくれました。

 それに応えて、70人近くの人がそれぞれの思いを書いてくださいました。どうもありがとうございます。

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 公式サイトには、すべてのコメントが載っています(ずっと下のほうの「かんそう けいじばん」)が、わたしの印象に強く残っているコメントをここでいくつか紹介させてください。

・「ぼく」とリリーが初めて出会ったときのことや、まだタコが張りつく前の元気だった頃のリリーの様子が目の前に現れたかのように躍動感いっぱいに感じられました。

・数年前、老犬との別れを経験したので、テッドの気持ちは痛いほどわかる。テッドは辛い決断をしたけれど、ずっと溢れんばかりの愛情でリリーと一緒のときを過ごし、その気持ちをリリーに伝えていた。「犬はいつだっていい子で、愛情いっぱいで、見返りを求めない。犬は混じりけのない喜びに満ちた存在で、何があってもぜったい、つらい目に遭って当然なんてことはない。特にきみはそうだ。ぼくたちが出会ってからずっと、きみのすること何もかもがぼくの人生を豊かにしてきた」そうわたしも愛犬に伝えたかった。そう言ってもっともっと抱きしめたかった。

・素敵な本をありがとうございました。「僕」からリリーへの壮大なラブレターのように読めました。「リリーのニックネーム一覧」の章は、作者とリリーのこれまでの時間の凝縮された愛が、行間からあふれ出ているようで涙が止まりませんでした。

・犬や猫を飼った事のある人だけに分かる話かと思ったら全くそんな事はなかったです。誰しも覚えのある、何かをなくす痛み、悲しみに直面し、必死に向き合う話だと思います。

・人生は理不尽なこと、つらいことがあって、なかなか思った通りにはいかないけれど、たまにあるかけがえのない出会いが輝きをもたらしてくれる。そう、「生きることこそほんとうの冒険」なんだと思わせてくれる、すがすがしい読後感のある一冊でした。

・おそるおそる読みはじめたのですが、太字で書かれているリリーのことば「ほら! みて! こんなに! すごい! もの! はじめてよ!」を見て、なぜぶつぶつ切れているの? と首をひねり、すぐに、ああ、犬の「ワン! ワン! ワン!」だと気づいたとき、この本を好きになれそうだと思いました。

・ただの「お涙頂戴」ストーリーというわけではなく、ユーモアや、ファンタジーのテイストもふんだんに盛りこまれているところもよかったです。タコが妙に哲学的なのもユーモラス。状況からしてタコに共感はできませんが、とても魅力的なキャラクターでした。

 これはほんの一部で、ほんとうはこの何倍もを紹介したいところです。人によって心を打たれる個所がちがう(もちろん、わたしも含めてです)味わい深い本だと言うことが、これだけを読んでいてもわかると思います。

 まずはぜひこの本を手にとって、テッドとリリーとタコの不思議な物語を味わってください。

 特設サイトの最下段にはスペシャルムービーが2種類あり、作者からのメッセージが聞けます。現実のリリーの動画も観られます。

『おやすみ、リリー』に関するトークイベントが、このあと大阪と東京でおこなわれます。

◎4月22日(土)17時30分から20時まで
 梅田蔦屋書店
 
翻訳ミステリー大賞&読者賞総まとめ&『おやすみ、リリー』発売記念イベント 

『おやすみ、リリー』の話は第2部で、担当編集者とわたしの対談形式です。お申しこみは蔦屋書店のイベント案内ページでお願いします。

 (21日夜の紀伊國屋書店グランフロント大阪店での『世界文学大図鑑』刊行記念トーク&サイン会もまだ少し残席があります)

◎4月27日(木)19時から20時30分まで

 第22回翻訳百景ミニイベント「翻訳出版の現在を語る」 

 『世界文学大図鑑』『おやすみ、リリー』『外国の本っておもしろい!(仮)』のそれぞれの担当編集者にゲストとしてきていただき、さまざまな話をします。

 そのほかに何かありましたら、随時ここで紹介していきます。どうぞよろしくお願いします。

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