第22回翻訳百景ミニイベント報告
昨夜、第22回翻訳百景ミニイベントがおこなわれました。
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昨夜、第22回翻訳百景ミニイベントがおこなわれました。
三省堂から『世界文学大図鑑』(ジェイムズ・キャントンほか著、沼野充義監修)が刊行されました。
古今東西にわたる300以上の作品を、図解などを交えてくわしく解説した大人向けの文学ガイドブックです。
イギリスで書かれたものの翻訳なので、英語圏の作品が多いのですが、それでも、ほかの文化圏の作品も数多く採りあげられていて、たとえば日本のものだけでも、『源氏物語』『おくのほそ道』『曾根崎心中』『吾輩
わたし自身、未読どころか、名前も知らなかった世界じゅうの作家の作品も少なからず掲載されていて、訳しながら早く実物を読んでみたい衝動に何度も駆られたものです。
構成や内容の一部は、三省堂のサイト内の紹介ページ や、今日配信されたPR TIMESの記事で見ることができます。
多くの人たちに海外の作品に興味を持ってもらうきっかけとして、最適の1冊だと思っています。ぜひ手にとってみてください。ご自身で読むだけでなく、たとえば誕生日や入学祝いのプレゼントなどにしていただければ、訳者としてうれしいかぎりです。
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・あす21日(金)夜7時から、紀伊國屋書店グランフロント大阪店で『世界文学大図鑑』刊行記念トーク&サイン会があります。三省堂の編集者との対談の形でおこないます。近隣のかたはぜひお越しください(無料・要予約)。
・27日(金)の翻訳百景ミニイベントにも、三省堂の同じ編集者をお招きしています。この日は、先週ハーパーコリンズから出たばかりの『おやすみ、リリー』の編集者や、サウザンブックスからクラウドファンディングを使って出版する予定の『外国の本っておもしろい!(仮)』の編集者もお招きして、翻訳出版の現在についてなんでも語ってもらう90分にする予定です。現在、残席わずかとなっているので、参加を希望なさるかたはこのページをご確認のうえ、早めにお申し込みください。
・『世界文学大図鑑』については、そのほか、25日(火)の夜に〈BOOKS青いカバ〉で、書評家の倉本さおりさんと石井千湖さんによる発売記念イベントがあるそうです。ほかにもいくつか企画中で、確定したらこのブログで紹介します。
スティーヴン・ローリー著『おやすみ、リリー』が刊行されました。

内容については、まずはハーパーコリンズ・ジャパンのサイトにある特設ページをご覧ください。
翻訳者にとっては、すべての訳書が自分の子供のようなもので、どれに対しても大きな愛着がありますが、この作品は何年かに一度の「勝負作」と言いきってよいほどの自信作です。
版元のハーパーコリンズでも、担当編集者をはじめとして、多くの人たちがこの作品を強く支持し、事前モニターを募集して感想を書いてもらうという企画を立ててくれました。
それに応えて、70人近くの人がそれぞれの思いを書いてくださいました。どうもありがとうございます。
公式サイトには、すべてのコメントが載っています(ずっと下のほうの「かんそう けいじばん」)が、わたしの印象に強く残っているコメントをここでいくつか紹介させてください。
・「ぼく」とリリーが初めて出会ったときのことや、まだタコが張りつく前の元気だった頃のリリーの様子が目の前に現れたかのように躍動感いっぱいに感じられました。
・数年前、老犬との別れを経験したので、テッドの気持ちは痛いほどわかる。テッドは辛い決断をしたけれど、ずっと溢れんばかりの愛情でリリーと一緒のときを過ごし、その気持ちをリリーに伝えていた。「犬はいつだっていい子で、愛情いっぱいで、見返りを求めない。犬は混じりけのない喜びに満ちた存在で、何があってもぜったい、つらい目に遭って当然なんてことはない。特にきみはそうだ。ぼくたちが出会ってからずっと、きみのすること何もかもがぼくの人生を豊かにしてきた」そうわたしも愛犬に伝えたかった。そう言ってもっともっと抱きしめたかった。
・素敵な本をありがとうございました。「僕」からリリーへの壮大なラブレターのように読めました。「リリーのニックネーム一覧」の章は、作者とリリーのこれまでの時間の凝縮された愛が、行間からあふれ出ているようで涙が止まりませんでした。
・犬や猫を飼った事のある人だけに分かる話かと思ったら全くそんな事はなかったです。誰しも覚えのある、何かをなくす痛み、悲しみに直面し、必死に向き合う話だと思います。
・人生は理不尽なこと、つらいことがあって、なかなか思った通りにはいかないけれど、たまにあるかけがえのない出会いが輝きをもたらしてくれる。そう、「生きることこそほんとうの冒険」なんだと思わせてくれる、すがすがしい読後感のある一冊でした。
・おそるおそる読みはじめたのですが、太字で書かれているリリーのことば「ほら! みて! こんなに! すごい! もの! はじめてよ!」を見て、なぜぶつぶつ切れているの? と首をひねり、すぐに、ああ、犬の「ワン! ワン! ワン!」だと気づいたとき、この本を好きになれそうだと思いました。
・ただの「お涙頂戴」ストーリーというわけではなく、ユーモアや、ファンタジーのテイストもふんだんに盛りこまれているところもよかったです。タコが妙に哲学的なのもユーモラス。状況からしてタコに共感はできませんが、とても魅力的なキャラクターでした。
これはほんの一部で、ほんとうはこの何倍もを紹介したいところです。人によって心を打たれる個所がちがう(もちろん、わたしも含めてです)味わい深い本だと言うことが、これだけを読んでいてもわかると思います。
まずはぜひこの本を手にとって、テッドとリリーとタコの不思議な物語を味わってください。
特設サイトの最下段にはスペシャルムービーが2種類あり、作者からのメッセージが聞けます。現実のリリーの動画も観られます。
『おやすみ、リリー』に関するトークイベントが、このあと大阪と東京でおこなわれます。
◎4月22日(土)17時30分から20時まで
梅田蔦屋書店
翻訳ミステリー大賞&読者賞総まとめ&『おやすみ、リリー』発売記念イベント
『おやすみ、リリー』の話は第2部で、担当編集者とわたしの対談形式です。お申しこみは蔦屋書店のイベント案内ページでお願いします。
(21日夜の紀伊國屋書店グランフロント大阪店での『世界文学大図鑑』刊行記念トーク&サイン会もまだ少し残席があります)
◎4月27日(木)19時から20時30分まで
『世界文学大図鑑』『おやすみ、リリー』『外国の本っておもしろい!(仮)』のそれぞれの担当編集者にゲストとしてきていただき、さまざまな話をします。
そのほかに何かありましたら、随時ここで紹介していきます。どうぞよろしくお願いします。
・4月21日(金)19時から20時30分まで
紀伊國屋書店グランフロント大阪店
『世界文学大図鑑』刊行記念トーク&サイン会
・4月22日(土)17時30分から20時まで
梅田蔦屋書店
翻訳ミステリー大賞&読者賞総まとめ(第1部)&『おやすみ、リリー』発売記念イベント(第2部)
どちらもまだ残席があります。関西地区のかたはぜひ両日ともお越しください。
両日とも、担当編集者との対談が中心です(22日は第2部)。
22日の第1部は、翻訳ミステリー大賞候補5作について、大阪・神戸・京都の翻訳ミステリー読書会メンバーが熱く語る「イチ押し本バトル」がメインで、そのほか、発表されたばかりの大賞・読者賞の受賞者や関係者などとの公開電話対談などもおこなう予定です。
22日昼の朝日カルチャーセンター中之島教室の講座は以下のとおりです。受講を希望なさるかたは早めにお申しこみください。
10:30~12:00 文芸翻訳のツボ(予習不要のオリエンテーションクラス)
13:00~16:00 英米小説の翻訳(要予習、英文2ページ程度)
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27日(木)の翻訳百景ミニイベントは、残席20名程度になりました。お申しこみはお早めにお願いします。
「翻訳出版の現在を語る」というテーマでおこない、ゲストは以下の4人のかたです。
樋口真理さん(三省堂、『世界文学大図鑑』担当)
小野寺志穂さん(ハーパーコリンズ・ジャパン、『おやすみ、リリー』担当)
古賀一孝さん(サウザンブックス、翻訳書クラウドファンディング担当)
鹿児島有里さん(フリー編集者、『外国の本っておもしろい!』(仮)担当)
翻訳出版関係者だけでなく、学習者や海外文化に興味のある人など、だれにとっても有意義なお話が聞けると思います。詳細についてはこの記事をご覧ください。
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今月はじめに「『外国の本っておもしろい!(仮)』子どもが書いた作文をもとにした、子どものための翻訳書ガイドを作りたい!!」というクラウドファンディングのプロジェクトがスタートしました。これまで長く開催してきた読書探偵作文コンクールの優秀作品集を再構成し、事務局の翻訳者などの文章や座談会記録などを大幅に加筆した、おそらく過去に例のない海外児童書ガイドブックです。
すでに多くのかたがご支援くださっていますが、まだまだプロジェクト成立へは遠い道のりです。未来の本好き読者を育てるための独特の試みに、どうかご支援くださいますようお願いします。
以前もこの記事に書いたとおり、いちばんのお薦めは記念イベントつき(5,400円)とパーティーつき(10,800円)です。どちらも開催は7月30日(日)です。
イベントの時間の半分以上は、英語も含めた4、5か国語について、児童書の朗読(原語と日本語の両方)、地域の文化や言語などの簡単な紹介、民族音楽の演奏など、子どもも大人も楽しめる催しになる予定です。現在、翻訳者数名も含む出演者への交渉を進めているところで、決まりましたらお知らせします。
夜のパーティーでは、読書探偵作文コンクールの事務局メンバーの翻訳者のほか、ゲストとして金原瑞人さんにもご登壇いただき、座談会または講演の時間を30分程度設ける予定です。
プロジェクト成立のための目標金額に到達しない場合には、この本を出版することができません。どうぞご支援をよろしくお願いいたします。
あの「読書探偵作文コンクール」が本になる!
『外国の本っておもしろい!~子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック~(仮)』
子どもが書いた作文をもとにした、子どものための翻訳書ガイドを作りたい!!
子供たちに翻訳書を読んでもらうきっかけを作ることを目的として、7年にわたってつづけてきた読書探偵作文コンクールをより多くの人たちに知ってもらうために、これまでのすぐれた作品を集めた文集を刊行することになりました。タイトル(仮題)は『外国の本っておもしろい!』。まずはこのページをご覧ください。
本のおもな内容は以下のとおりです。
・これまでのコンクールで最優秀賞を受賞した作文の全文
・わたしも含めた事務局の翻訳者たちが執筆した、ジャンルごとの海外児童書作品ガイド
・選考委員3人と事務局メンバーによる対談(コンクールの歴史や、特に印象に残った作品などについて)
・海外の児童書に登場する料理やお菓子についてのコラムなど
全体にわたってナビゲーターをつとめるのは、ハンギョドン、バッドばつ丸、コラショなど、数々の人気キャラクターの生みの親である井上・ヒサト氏が手がけるキャラクター〈読書探偵ニャーロウ〉です。
この本はサウザンブックスからクラウドファンディングを利用した形で刊行される予定です。6月末の締め切りまでに、製作のための目標額(200万円)が集まらなければ、刊行はできません。未来の読者を育てていくための試みに、どうぞご支援をよろしくお願いいたします(クラウドファンディングでは、プロジェクトが成立しないかぎり課金はされません。投資した金額が無駄になることはないので、ご安心ください)。
プロジェクトを支援するコースは、書籍1冊だけを予約購入するものから、オプションつきのものまで、さまざまな形があります。詳細についてはこのページをご覧ください。
もちろん、どのような形の支援でもありがたいのですが、特にお薦めしたいコースは「80名限定! 書籍+出版イベントにご招待」(5,400円)と、「100名限定! 書籍+出版パーティーにご招待」(10,800円)です。どちらも書籍1冊がつき、そのほか、7月30日(日)に表参道で開催される刊行記念イベント(午後2時から)やパーティー(夕方から)にご招待いたします(両方を選ぶこともできます)。
午後のイベントでは、いまのところ、以下の内容でおこなうことを検討しています。ゲストなど、詳細が決まりましたら、随時お知らせしていきます。
・歴代の受賞者を集めての授賞式、主催者の挨拶
・英語だけでなく、世界のいくつかの言語で書かれた児童書の朗読(原書と訳書の両方)と、各国のことばや文化の簡単な解説(大人と子供、両方が楽しめる内容のもの)
・海外児童文学に出てくるお菓子や料理などのプレゼント
もちろん、ほかの形でのご支援も大歓迎です。
読書探偵作文コンクールへのわたしの思いについては、著書『翻訳百景』や、去年のDOTPLACEの連載〈出版翻訳あれこれ、これから〉の第4回「翻訳書の読者を育てるために」にくわしく書いたので、そちらも見ていただけるとありがたいです。
あらためて、『外国の本っておもしろい!~子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック~(仮)』プロジェクトへのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。