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  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
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2017年1月23日 (月)

松山読書会に参加して感じたこと

 先週末、松山でおこなわれた翻訳ミステリー読書会(課題書『ストリート・キッズ』ドン・ウィンズロウ著、東江一紀訳、創元推理文庫)に参加してきました。

 翻訳ミステリー大賞シンジケートが後援する形でおこなわれている翻訳ミステリー読書会は、現在全国で20か所以上あり、松山の読書会はいちばん新しく発足したところです。ここは以前から「心が旅する読書会」として、国内・海外の両方の作品を課題書にして開催されてきましたが、翻訳ミステリーを課題書にするときには提携するという形でスタートしました。全国の読書会のなかでも、それに似た形のところがいくつかあります。

 今回の参加者は、わたしも含めて12人でした。ほかの11人の内訳をざっと説明すると、以下のようになります。

・世話人(「心が旅する読書会」世話人と兼任、愛媛県在住)1人

・「心が旅する読書会」の以前からの参加者 3人(全員が愛媛県在住)

・翻訳ミステリー大賞シンジケートの告知を見て、今回はじめて参加した人 5人(愛媛2人のほか、東京・愛知・福岡から各1人)

・世話人と別のイベント(古本市)で知り合って誘われ、今回が初参加(愛媛県在住) 1人

・「松山 読書会」のキーワードで検索して、この日のことを知った(最近松山市に引っ越してきたばかり) 1人

 わたしは毎年5、6回、全国各地の読書会をまわっていますが、この内訳はほかの読書会の構成とも似ていて、全国翻訳ミステリー読書会の縮図だとも言えます。ここから読みとれることをふたつ書いてみます。

・シンジケートの告知を見て参加している人の多くはもともと翻訳ミステリーが好きだが、そのほかの人たちはかならずしもそうではなく、ふだんは日本人作家の作品、それもミステリー以外のものを多く読んでいる人がほとんど。まったく本を読まない人たちに翻訳書をいきなり紹介するのはなかなかむずかしいが、もともとある程度国内作品を読んでいる人に海外作品を紹介するのは比較的簡単。その意味でも、課題書として国内と海外を交互に選ぶ形は理想的かもしれない。 

・最後のかたのように、キーワード検索で読書会を探している人には、全国各地でほぼ毎回会う。本についてだれかと話したい、そういう場があったら参加したいと思っている人は予想以上に多い(しかも、大半は若年層)。だから、少人数の見切り発車でもかまわないので、読書会の場さえ作って継続的に開催していれば、かならず人は集まる。去年の夏に熊本の読書会へ行ったときも同じことを感じた。

 もともと海外作品が好きな人と、あまり読んだことのない人が半々で混じっているぐらいの構成は、この種の読書会では理想的だと思います。今回の松山読書会でも、はじめてドン・ウィンズロウの作品を読んだ人たちの多くが、ニール・ケアリー・シリーズの続きや東江さんのほかの訳書を読んでみたいと言っていました。

 翻訳ミステリー好きの人も、まったくの初心者の人も、ぜひどこかの読書会に一度参加してみてください。また、自分の住む地域でも世話人として読書会をはじめたい人は、可能なかぎりのお手伝いをしますので、メールで翻訳ミステリー大賞シンジケート(honyakumystery@********)、またはこの翻訳百景(office.hyakkei@********)にご連絡ください(********の部分は、ともにgmail.com)。

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