プロフィール

  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
無料ブログはココログ

« 2016年2月 | トップページ | 2016年4月 »

2016年3月

2016年3月31日 (木)

INFORMATION 2016-03-31

1 先週募集をはじめた気仙沼特別読書会(5月28日)に、早くも7名のかたからお申しこみがありました。東北在住とそれ以外が半々で、日帰りの人も宿泊希望の人もいらっしゃいます。ご質問などがあれば気軽にお問い合わせください。現在、世話人グループや以前から参加が確定していた人も含めて、半分以上のお席が埋まっています。翻訳ミステリー大賞シンジケートに載せた案内文も合わせてご覧ください。 

 ちょっと気が早いのですが、11月12日(土)に第2回徳島読書会を開催することがほぼ決まりました。2014年にあった第1回のレポートはこちらです。今回は大塚国際美術館の営業終了後に近くのホテル会議室でおこなう予定です。課題書は美術にまつわるミステリー。詳細は夏ごろ発表しますが、参加を考えていらっしゃるかたは、とりあえずその日を空けておいてください。 

―――――――――― 

 第17回翻訳百景ミニイベント(ゲストは酒寄進一さん&三辺律子さん&金原瑞人さん)は、参加申込者が100名を超えました。今回は大ホールを使用するため、まだまだお席の余裕があります。テーマは《BOOKMARK》第3号に合わせて、「ファンタジーを徹底的に語ろう!」。どうぞお誘い合わせのうえ、おおぜいでお越しください。

17th_event
――――――――――

 朝日カルチャーセンター(東京大阪)の4月期翻訳講座(「文芸翻訳のツボ」「英米小説の翻訳」)についての説明はこの記事にまとめて書いてあります。東京(新宿)は来週開講となるので、参加を希望なさるかたは早めにお申しこみください。

2016年3月28日 (月)

気仙沼特別読書会開催のお知らせ

 翻訳ミステリー大賞シンジケートですでに告知したとおり、5月に気仙沼特別読書会を開催します。とりあえず今回1回かぎりなので、「特別」と銘打っています。課題書の共訳者である気仙沼市在住の熊谷千寿さんとわたしの両方が参加します(ほかにも翻訳者が何人か参加)。またとない好機会なので、ぜひご参加ください。希望なさるかたには、世話人グループがよく使用する信頼できる民宿をご紹介します。 

日時:2016年5月28日(土)15時から17時 

場所:気仙沼市駅付近(タクシーで1メーター程度)の貸しスペース(参加される方に返信で詳細をご連絡します) 

課題書:『パズル・パレス』(上・下、越前敏弥&熊谷千寿訳、角川文庫)
 *各自でご用意のうえ、当日までにお読みください。文庫版・ハードカバー・電子版のどれでもかまいません。
 

定員:25名程度(定員に達しましたら締め切ります) 

参加費:無料(終了後の懇親会に参加しない場合) 

申込方法 

件名を「気仙沼読書会」とし、office.hyakkei@gmail.com までメールでお申し込みください。
その際、以下をかならずご記入ください。
 

・お名前(ご本名、または著訳書の筆名。ハンドルのみはご遠慮ください)
・当日連絡がつきやすい携帯電話番号または携帯メールアドレス(PCアドレスと同じ場合はそのように書いてください)
・懇親会(17時から19時、会費4,000円程度)に参加するかどうか
・宿泊施設の紹介を希望するかどうか
 

その他、ご質問のメールも受けつけていますので、気軽にお問い合わせください。

2016年3月22日 (火)

語学力について

  『翻訳百景』や『日本人なら必ず悪訳する英文』などには、翻訳の仕事をするための最も大事な適性として、「日本語が好き」「調べ物が好き」「本が好き」の3つをあげています。そのせいなのか、外国語を読む力はあまり重要ではないと錯覚していると感じられる人を、近ごろはクラス生やネットでの発言などでときどき見かけます。

 わたし自身、翻訳をするにあたって「日本語がものすごく大事」だと当然思っていますが、「日本語のほうが大事」や「外国語力は重要でない」などとは思っていませんし、そのような趣旨の発言をしたこともありません。これまでの著書などからいくつか引用させてください。

 まず、『日本人なら必ず誤訳する英文』の187ページから188ページにかけて。3つ目のインタビューの後半です。

 10年近く翻訳学校で教えてきた経験から言うと、日本語の運用力と英語の読解力は、99%の生徒について完璧に比例します。よく生徒から「どっちが大事ですか」と聞かれるんですが、そもそもそんなのは意味のない質問で、多少とも語学に興味を持って勉強しようという人の場合、どちらか一方が得意なんてありえないんですよ。日本語の語彙が貧困なのに英語だけ豊かなんて変な話だし、一読してわかりにくい日本語を書く人が英語の構文を読みとるときだけ鋭いなんて例も見たことがない。現実には、訳出という作業によってふたつの言語のあいだを行き来することで、両方の言語の特性が同時により深く理解できるんです。翻訳だけじゃなくて、中高生レベルの英文和訳だって同じですよ。

 つぎに、中上級の翻訳学習者向けの講演やセミナーでのみ配布している資料(Q&A集)にはこうあります。

――翻訳には英語力と日本語力のどちらが重要だと思いますか。
 よく「日本語が大事」と言われますが、それは「母国語に鈍感な人が外国語に敏感であるはずがない」という意味にすぎないのであり、「英語を正確に読めなくてもどうにかごまかせる」ということではありません。

 最後に、『翻訳百景』の20ページ。冒頭の「文芸翻訳の仕事」の項の終わりのあたりです。

 一方、「英語が好き」はどうかと言うと、これは必要条件ではない。もちろん、「英語を正確に読める」ことは必要だが、「なんとなく英語と接しているのが好き」な人にとっては、翻訳よりも向いている仕事がいくらでもあるはずだ。

 ほかにも同じ趣旨のことをどこかで言ったり書いたりしているかもしれません。長く翻訳の仕事や勉強をつづけている人なら、あたりまえのことばかりではないかと思いますが、ご参考まで。

2016年3月18日 (金)

第4回翻訳ミステリー読者賞について

 5月21日の第17回ミニイベントは、お申しこみ数が定員70名を大幅に超えたので、大きな会場を借りなおすことになりました(すでに予約済)。引きつづき受付中です

――――――――――

 第4回翻訳ミステリー読者賞の投票が受付中で、20日(日)に締めきりになります。 

 いろいろな場所に何度も書いていますが、まだ誤解している人が少なくないので、くどいようですが、少し長く説明します。 

 この賞はだれでも投票できます。翻訳ミステリー大賞とは別の賞ですから、大賞の2次投票候補作すべてを読んでいる必要はなく翻訳者だけを対象にした賞でもありません。また、どこかの読書会のメンバーである必要もありません 

 逆に、翻訳者でも、書評家でも、作家でも、出版社の関係者でも、だれでも投票してかまいません。これは「読者」のなかにはプロもアマも含まれる、だからいっさいの制限を設けるべきではない、全員で翻訳出版を盛りあげよう、という考えで作られた賞です。 

 このブログをご覧になっているのは、各ジャンルの翻訳者や学習者、出版関係者、翻訳や語学や文学などに興味のある人が多いと思われますが、もちろん全員に投票資格があります。ひとりでも多くのかたの投票をお待ちしています。 

 投票するのは、昨年刊行された翻訳ミステリーのうち、自分が最も推したい作品1作だけです(極端に言えば、1作しか読んでいなくても投票できるということです)。今回から対象期間が変更されたため、今年は2014年11月から2015年12月までの14か月間に刊行された作品が対象です。 

 投票用のアドレスは hmreadersaward@googlemail.com です。投票に必要な情報は、以下のものだけです(コメントはつけてもつけなくてもかまいません)。 

お名前(ハンドル可) 

投票する作品名と、著者名、訳者名、出版社

 メールのタイトルは「第4回読者賞投票」など、わかりやすい形でお願いします。くわしい投票要項はここにあります(読者賞の公式サイトは先日移転しました)が、上記の情報だけでも投票できます。

  •  
  •  これまで3回の受賞作品は以下のとおりです(第1回は3作受賞)。
  •  
  • 第1回 ネレ・ノイハウス『深い疵』(酒寄進一訳 創元推理文庫) 
  •      キャロル・オコンネル『吊るされた女』(務台夏子訳 創元推理文庫) 
  •      スティーヴ・ハミルトン『解錠師』(越前敏弥訳 ハヤカワミステリ文庫) 
  • 第2回 アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム『三秒間の死角』(ヘレンハルメ美穂訳 角川文庫) 
  • 第3回 ケイト・モートン『秘密』(青木純子訳 東京創元社)
  • 2016年3月11日 (金)

    《BOOKMARK》第3号完成&第17回翻訳百景ミニイベントのお知らせ

     翻訳家の金原瑞人さんと三辺律子さん、イラストレーターのオザワミカさんが作る大人気の無料冊子《BOOKMARK》の第3号が完成し、書店などでの配布がはじまりました(個人配布の受付開始は3月22日)。今号のテーマは「まだファンタジー? ううん、もっとファンタジー」。 

    Fullsizerender

     金原さんと三辺さんは、今年1月の第15回ミニイベントにゲストとしてお越しくださいましたが、翌日に金原さんから、こんどはファンタジーをテーマとしてやりたいというお申し出があったので、《BOOKMARK》第3号の発行に合わせて、第17回ミニイベントとして開催することになりました。本日からお申しこみの受付を正式に開始します(満席になりましたら締め切らせていただきます)。  

    日時:  2016年5月21日(土) 19時から20時30分 

    会場:  東京ウィメンズプラザ(表参道駅から徒歩7分、渋谷駅から徒歩12分) 

    参加費: 1,000円 

    ゲスト: 酒寄進一さん、三辺律子さん、金原瑞人さん 

     今回は金原さんと三辺さんのほかに、ドイツ文学者で翻訳家でもある酒寄進一さんをお招きして、お三方による単独トークとクロストークを交えた形でおこないます(越前は司会進行)。だいたいの内容は以下のとおりです。 

    ・【20分程度】 金原――英米のファンタジーについて(おもに『水の子』から『ハリー・ポッター』まで) 

    ・【20分程度】 三辺――英米のファンタジーについて(おもに『ハリー・ポッター』以後) 

    ・【20分程度】 酒寄――ドイツなどのファンタジーについて 

    ・【30分程度】 お三方によるクロストーク

    【ゲスト紹介】(敬称略)

    酒寄 進一(さかより しんいち)

    1958年茨城県生まれ。和光大学教授・ドイツ文学翻訳家。
    主な訳書にシーラッハ『犯罪』『罪悪』『コリー二事件』『禁忌』『カールの降誕祭』、ノイハウス『白雪姫には死んでもらう』、クッチャー『濡れた魚』、グルーバー『月の夜は暗く』、ギルバース『ゲルマニア』、マイヤー『魔人の地』イーザウ『盗まれた記憶の博物館』など。
    近刊予定の翻訳にポツナンスキ『古城ゲーム』セシェ『囀る魚』シーラッハ『テロ』があり、9月神奈川芸術劇場で公演予定のブレヒト『マハゴニー市の興亡』の新訳を担当。

    三辺律子(さんべ りつこ)

    英米文学翻訳家。白百合女子大学、フェリス女学院大学講師。
    主な訳書に『龍のすむ家』シリーズ(クリス・ダレーシー)、『モンタギューおじさんの怖い話』(クリス・プリーストリー)、『ジャングル・ブック』『少年キム』(ラドヤード・キプリング)、『黒魔女コンテスト』(エヴァ・イボットソン』、『ジェンナ』(メアリ・E・ピアソン)、『マザーランドの月』(サリー・ガードナー)、絵本に『まいごのペンギン』(オリヴァー・ジェファーズ)、『だれも知らないサンタの秘密』(アラン・スノウ)など。
    共著に『12歳からの読書案内 海外作品』『子どもの本 ハンドブック』ほか。

    金原瑞人(かねはら みずひと)

    1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家。
    訳書は児童書、ヤングアダルト小説、一般書、ノンフィクションなど、450点以上。訳書に『豚の死なない日』『青空のむこう』『国のない男』『不思議を売る男』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』『月と六ペンス』『さよならを待つふたりのために』など。
    エッセイに『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』『翻訳のさじかげん』『サリンジャーにマティーニを教わった』など。
    日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』『怪談牡丹灯籠』『東海道四谷怪談』。

     お申しこみのメールは office.hyakkei@gmail.com 宛にお願いします。その際、氏名(本名またはペンネーム。ハンドルのみは不可)と、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレス(PCと同じアドレスの場合はその旨)をかならず書いてください。  

     酒寄さん・三辺さん・金原さん(何名でも可)への質問も募集しています。なるべく今回のテーマに合ったものをお願いします。お申しこみのメールに書き添えてもらえれば、当日の進行の参考にさせていただきます。ただし、今回は時間の制約が大きいこともあり、おそらくすべての質問にはお答えできないことをご了承ください。 

     今回は第15回のときと比べて少し小さめの部屋しか確保できなかったため、短期間で満席になる可能性もあります。参加を希望なさるかたはどうぞお早めにお申しこみください。 【3月17日 お申しこみ多数のため、大ホールを借りることになりました。お席の余裕はじゅうぶんあります】

     以下の案内チラシは、どなたでもご自由にダウンロードしてお使いください。【3月18日 定員増に対応したチラシに変更しました】

    「17th_event.pdf」をダウンロード
    17th_event_2

     

    2016年3月 8日 (火)

    INFORMATION 2016-03-08

     前回ご紹介したリニューアルブログ「はじめての海外文学」で、『翻訳百景』が採りあげられました(この記事)。詳細なレビューを書いてくださって、ありがとうございます。今後もおもしろい海外文学作品を紹介してくださるようなので、引きつづき楽しみに読ませていただきます。 

    20160304214120

    ―――――――――――――――――――― 

     第4回翻訳ミステリー読者賞の投票受付がはじまっています。締め切りは今月の20日です。 

     今年は第1回と同じシンプルな方式、つまりひとり1作品だけを選ぶ投票形式にもどりました。また、今年から、前年の1月から12月までに刊行された作品が対象になっています。去年までは前年10月末までが対象だったため、今年は特例として、2014年11月から2015年12月まで、計14か月ぶんの作品が対象です。 

     この賞は全国の翻訳ミステリー読書会の世話人の皆さんが中心になって立ちあげたもので、プロ・アマを問わず、だれもが読者であるという立場から投票を募るものです。何作も読んでいなくてもだれでも投票できる賞なので、どうぞお気軽に投票して、いっしょに盛りあげていただけると幸いです。投票要項はこちらです。 

     過去の受賞作は以下のとおりです(第1回は3作受賞)。 

     第1回 『深い疵』(ネレ・ノイハウス著、酒寄進一訳、東京創元社) 

          『吊るされた女』(キャロル・オコンネル著、務台夏子訳、創元推理文庫) 

          『解錠師』(スティーヴ・ハミルトン著、越前敏弥訳、早川書房)  

     第2回 『三秒間の死角』(アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム著、ヘレンハルメ美穂訳、角川文庫) 

     第3回 『秘密』(ケイト・モートン著、青木純子訳、東京創元社) 

    ―――――――――――――――――――― 

     朝日カルチャーセンター東京・新宿教室と大阪・中之島教室の2016年4月期の翻訳講座の受付がはじまっています。 東京・新宿教室についてはこのページ、大阪・中之島教室についてはこのページで、フリーワード検索に「越前 敏弥」(あいだにスペースが必要)と入れてもらえれば、4月期の全講座が表示されます。  

     内容の詳細についてはここを見てください。 

     今期から新宿教室の「英米小説の翻訳」が土曜午後と火曜午前の2クラスになるので、注意してください(同内容)。また、「文芸翻訳のツボ」の時間帯が変わります。  

     今期は一般向け講演「翻訳百景 英語と日本語のはざまで」はありません。次回は大阪が7月、東京が8月か9月に開催する予定です。 

    ―――――――――――――――――――― 

     『災厄の町』の重版が決まりました。少し前に重版した『九尾の猫』(ともにハヤカワミステリ文庫)や、角川文庫のレーン4部作&国名シリーズプラスワンと合わせて、引きつづきエラリー(イ)・クイーンの新訳版をよろしくお願いします。

    2016年3月 3日 (木)

    「はじめての海外文学」ふたたび

     前回のレポートにも書いたとおり、2月25日の東京トークイベントの最後に『翻訳百景』についての感想メールを紹介しました。ちょうどイベントの前日に届いたもので、ご本人の了解をとって、みなさんの前で読みあげたしだいです(大阪・京都では時間がなくて読めませんでした)。きょうはそのメールの内容をご紹介します。 

     約1年前、「はじめての海外文学」という全国的な書店フェアがありました。これは、50人の選者が推薦した翻訳フィクション作品を、系列の異なる書店の海外文学担当の書店員さんたちが協力していっせいに売っていくという画期的な試みでした。どういう思いではじめられたフェアだったかについては、翻訳ミステリー大賞シンジケートのこの記事にくわしく書かれています。

     わたしも選者のひとりだったので、その縁でいくつもの書店を紹介してもらい、おかげで数か月後の「ことばの魔術師 翻訳家・東江一紀の世界」を系列のちがう5店舗(青山ブックセンター本店、往来堂書店、紀伊國屋グランフロント大阪店、ジュンク堂池袋店、丸善博多店)で開催できることになりました。このことは『翻訳百景』の最終節(200ページ)にも書いてあります。

     先日『翻訳百景』の感想メールをくださったのは、「はじめての海外文学」フェアの仕掛け人だった酒井七海さんからでした。その後、退職してご出産なさったのですが、本を愛する思いはいまも変わらず、お忙しいなかでもブログやツイッターなどでいろいろと発信していらっしゃいます。

     その酒井さんからのメールは以下のとおりです(ごく一部ですが、わかりにくい個所についての省略や改変があることをご了承ください)。

    ――――――――――

    越前さま

    お世話になっております。
    本日『翻訳百景』読了いたしました!
    これはもうお世辞ぬきですっごくすっごくすっごく面白い本でした!!

    個人的には、越前さんが翻訳小説をもっともっと広い読者に読んでほしいという想いを持っていらっしゃるところが、僭越ながら自分の考えと本当に似ていたので、すごくうれしく、心強く感じてしまいました。

    文芸翻訳というお仕事は今まで完全にベールに包まれていて、どんなことを具体的にやるのかよくわかっていない人がほとんどだと思いますが、これを読むとすごく興味がわいてくるし、翻訳ものが読んでみたくなってくるんですよね〜。

    書店員時代、常々翻訳小説を売るには、もう少し舞台裏が一般に見えてこないかなと考えておりました。やっぱり翻訳者や編集者のお話を聞くとぐっと作品が身近に感じられて、自然に読みたくなってくるんですよね。それを一般的にもっと広く知らせることはできないかなぁと、、、。

    この本を読んでもらえればそれができると感じました!

    わたしこれを本当に店頭で売りたかった。自分が今その立場にないことをものすごく悔しく思います。面白いからなのはもちろん、そういった理由で、これはぜひとも翻訳小説の苦手な方に読んでほしいと思ったからです。ただ実際はタイトルからして(もちろん素晴らしいタイトルだと思いますし、内容にも齟齬はないと思いますが、だからこそ、、、)誰かが誘導しなければおそらくその層には届かないというところが、本当に無念でなりません。

    自分が今出来ることがないかちょっと本当に必死で考えております。でも今の時点で自分が出来ることといえば拙い文章で自分の小さなブログで紹介させていただくことくらいなのですよねぇ〜。

    実は今ブログのリニューアルを考えていて(更新もめったにできていないのに無謀ですが、、、)タイトルを単純に「はじめての海外文学」として的をビギナー向けにぎゅっと絞ってやろうと。内容はそんなに変わらないかもしれませんが、わかりやすくはしたいなと思っております。

    その最初の本として『翻訳百景』を紹介させていただいてよいでしょうか?

    本を実際に積むことはできませんが、ポップのみで展示することはブログでもできるのではないかと思っております。

    そんな擬似本屋みたいなブログができたら、、、ってどこまで更新できるのかわかりませんが、よろしければまずはこちらの本についてご紹介させてください。

    いつか翻訳ミステリー読書会にも参加してみたいなと思いました。きっとまたお会いできるのを楽しみにしております。

    この本が読めてよかったです。本当にありがとうございました!

    酒井七海
    ――――――――――

     大きな励みとなるメールをくださった酒井さん、こちらこそ、ありがとうございました。

     そして、文面にもあるとおり、酒井さんのブログがつい先日リニューアルされ、「はじめての海外文学」としてスタートしました。今後を楽しみにしています。いろいろお忙しいでしょうから、どうか無理せずにマイペースで海外文学の紹介をつづけていってください。みなさん、どうぞ応援をよろしくお願いします。

    『翻訳百景』は、ある程度本は読むけれど翻訳書をあまり手にとらない人、なんとなく語学や海外文化に興味があるけれど本を読む機会が少ない人などにこそ読んでもらいたいと思っています。すでにお読みになって、趣旨に賛同してくださるかたは、まわりの人たちに薦めていただけるとありがたいです。 

    « 2016年2月 | トップページ | 2016年4月 »