プロフィール

  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
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2015年5月

2015年5月28日 (木)

第13回翻訳百景ミニイベントの報告

 昨夜、表参道の新会場で、第13回翻訳百景ミニイベントが開催されました。 

 ゲストは Tri-Logue を運営なさっている映像翻訳者の岩辺いずみさん、尾山恵美さん、仙野陽子さん。ゲストと書きましたが、越前は最初と最後に簡単に挨拶しただけで、ほとんどは仙野さんの進行による鼎談形式でおこなわれました。 

 参加者は70名近くで、映像翻訳者や映像翻訳学習中の人が約半数、その他の翻訳に携わっている人や、翻訳に興味をお持ちの一般のかたが約半数でした(最初に挙手をしてもらったとき、一般のかたはほとんどいないように見えたかもしれませんが、おそらくなんとなく手を挙げづらかったのだと思います。わたしが把握しているだけで、少なくとも10数名は参加なさっています)。 

 トークは、おもに事前にみなさんからいただいていたご質問に答える形で進行しました。どのようないきさつで映像翻訳の仕事をはじめたかや、新しい仕事を見つけるためにどんなくふうをしているか、実際の仕事でどんな局面にぶつかるかなどなど、具体的な実例をいくつもあげての説明が大変わかりやすかったと思います。 

 わたし自身は出版翻訳にかかわっているので、仕事の細かいルールやアウトプットの仕方はちがいますが、仕事に向かう基本姿勢はほとんどの点で共通していて、その意味で、ほかのジャンルに携わる人、携わろうとしている人にとっても有意義な時間になったのはまちがいありません。 

 また、3人で刺激し合ったり、仕事につまずいたときにヒントを与え合ったりしてきた具体例もいくつか紹介してくださり、とてもうらやましく感じました。ときには仕事の各局面で主張すべき事を主張したり、ことわるべきことをことわったりという話は、全参加者にとって貴重なアドバイスになったはずです。 

 終了後に回収したアンケートから、いくつかご紹介します。

・映像翻訳者の方のお話を聞かせていただいたのははじめてだったのですが、自分が勉強している分野にも活かせることも多く、大変勉強になりました。(訳文を人目にさらすことの大切さや、活躍されているプロの方たちはつねにご自分を客観視されていて勉強されているのだなあ…ということなど…)信頼できるお仲間がいるのは素敵だなあと思いました。業界の現状も、大変興味深かったです。ありがとうございました。

・貴重なお話、ありがとうございました。字幕翻訳者として今後進むべき方向性に悩んでいたので、みなさんの活動に勇気づけられました。まだまだ勉強不足だな、やるべきことは山ほどあるなと。もっと突き進んでみます。

・翻訳にすごく興味はあるけど、実務的な部分までは知らなかったので、日ごろの疑問(ことば遊びや専門用語の調べかたなど)が解けてうれしかった。そして、字幕はひらくor漢字どちらで記載するか決まっていたり、PCにつなげることができる辞書(電子)があったりと、知らないこと、思いもつかなかった情報を知れてよかった。

・3人のお話を聞いたのははじめてではないのですが、訳すプロセスをこんなに細かく聞いたのははじめてで、興味深くうかがいました。(ほんとうに人それぞれ……)積極性は特に見習わなくては…と思いました。どうもありがとうございました。

・今回はプロの方が多いようだったので、内容が上級者向けだったと感じました(どうやって営業しているか等)。とても勉強にはなりましたが、もし次回あれば、もっと初心者向けの業界図や全体の説明、もしくは実際に翻訳してみるworkshop的なイベントをしてくださるととても嬉しいです。今回はとてもリアルな話が聞けておもしろかったです。ユニットで売っていくというのはとても良いと思います。またお話聞きたいです。

 あらためて、貴重なお話をしてくださった Tri-Logue のみなさん、参加してくださったみなさん、ありがとうございました。 

 次回(第14回)の翻訳百景ミニイベントの内容はまだ決まっていませんが、9月ごろに、以前一度おこなって大好評だったミニビブリオバトルを久しぶりに開催しようかと考えています。詳細が決まりましたら、このブログでお知らせします。

2015年5月18日 (月)

〈ことばの魔術師 翻訳家・東江一紀の世界〉大阪トークイベント&『ストーナー』読書会

ことばの魔術師 翻訳家・東江一紀の世界〉の大阪トークイベントの参加申込受付がはじまりました。こちらは紀伊國屋書店グランフロント大阪店が主催するトークイベントなので、店舗の受付カウンターもしくは電話で申しこんでいただく形になります。【5月23日追記 予約満席となりました。当日、立ち見席の後方から見ていただくことはできます】

 日時: 2015年6月20日(土) 午後3時から4時30分

 会場: 紀伊國屋グランフロント大阪店 店内特設会場(予約優先)

 参加費: 無料

 内容: 6月13日の東京イベントとまったく同じで、布施由紀子さんと越前の対談や、数々の名訳の紹介などをおこないます。

 詳細については、紀伊國屋書店の告知ページをご覧ください。

 会場は30名か40名程度のお席しかなく、お申しこみの順番によっては立ち見になる可能性もあります。早めのお申しこみをお願いします。

 なお、紀伊國屋グランフロント大阪店での全訳書フェアは、今月の20日あたりからはじまります。

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 また、大阪トークイベントの直前に、東江さんの遺作『ストーナー』の読書会をおこないます。布施さんとわたしも参加します。

 日時: 2015年6月20日(土) 午後1時から2時30分

 会場: グランフロント大阪から徒歩6、7分の会議室(最寄り駅は御堂筋線の中津駅) 詳細はお申しこみくださったかたへ直接お知らせします。

 参加費: 500円

 定員: 18名(世話人、ゲスト含む) 定員になりしだい、締め切らせていただきます。【5月30日追記 満席となりましたが、定員枠を拡大したので、少し残席があります】

 申込方法: 関西翻訳ミステリー読書会 kanmys_dk2011@yahoo.co.jp 宛にメールでご連絡ください。申し込み時に、お名前(本名または著訳書のペンネーム)と連絡先電話番号(携帯電話でも可)をお書き添えください。ハンドルのみの参加はご遠慮いただいています。

 読書会とトークイベントのお申しこみ先は別なので、ご注意ください

 今回は大阪翻訳ミステリー読書会の番外編という形での開催です。ふだんの活動に興味のあるかたは、参考までに、最近の大阪翻訳ミステリー読書会の告知記事開催レポートをご覧ください。

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 東京トークイベントのほうは、すでに100名程度のお申しこみをいただきました(定員150名)。

 このトークイベントには、翻訳出版関係者や学習者だけでなく、一般の読者のかたにもぜひ来ていただいて、東江さんの訳書の魅力をより深く知ってもらいたいと思います。

 今回の参加申込にあたって、読者のかたおふたりがこんなメールを送ってくださいました。ありがとうございます。

・個人の読者です。(会社員)
 東江さんの訳で読む、リチャード・ノース・パターソンが好きで好きで、もう東江さんの訳では新刊が読めないと思うと、本当に残念です。
 あの味わい深くも難しい原文を、素直に入ってきてかつ心に響く日本文に訳せる東江さんのスキルとパッションに、当日は思いを馳せたいと思います。(パターソンの文章、英語で読むと難しくないと思いますが、うまく訳すのはとても難しいと思います)

・ひとりの読者として、東江先生の翻訳書は数多く読ませて頂いています。
 なかでも、ドン・ウィンズロウ作品は、特に大好きな作品です。
先日の第1回日本翻訳大賞で読者賞を受賞された「ストーナー」は、手元にありますが、まだ読めていません。これを読んでしまうと、何かひとつの区切りがついてしまうような気がしていて、なかなかページを開けないでいます。

 書店フェアとトークイベントで配布する冊子はすでに完成しました。計28ページ。門下や愛読者のみなさんが協力してくださったおかげで、とても充実したものができあがりました。

 表紙と名訳集の1ページ目だけここで紹介します。

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〈ことばの魔術師 翻訳家・東江一紀の世界〉フェアは、往来堂書店、青山ブックセンター本店、ジュンク堂池袋店、紀伊國屋グランフロント大阪店、丸善博多店の5店舗で、今週末あたりから開催されます。

 お近くのかたはぜひ店舗へお越しください。

 また、このフェアに興味のある書店店舗のかたは office.hyakkei@gmail.com へご一報ください。

2015年5月13日 (水)

INFORMATION 2015-05-13

 5月27日(水)の第13回翻訳百景ミニイベントは、ゲストに映像翻訳者の岩辺いずみさん・尾山恵美さん・仙野陽子さんをお迎えし、鼎談形式でお話をしてもらいます。海外の映画・ドラマ・ドキュメンタリーなどに興味をお持ちのかたは気軽にお越しください。

 当日の具体的な内容が、3人の運営なさっている Tri-Logue で紹介されていますが、もう少しくわしい内容をご本人たちからうかがっているので、こちらに書いておきます。

1)映像翻訳者を目指す方々に向けて、学校の紹介など

2)各自のデビューのきっかけ

3)各自の仕事の流れ

4)業務の話

 ・意訳の加減、字幕・吹替の違いを絡めて

 ・表記など、クライアントによって異なるという話

 ・普段使っているツールやお役立ちサイト、書籍の紹介

5)営業の話、トライアルやコンスタントに仕事を得る方法について

6)これから求められること

7)質疑応答

 時間のあるかぎり、事前に参加者のかたから送っていただいたほかの質問にも答えていただく予定です。現在、参加予定者は50名程度で、まだお席の余裕はありますので、ぜひお越しください。お申しこみの要領についてはこちらをご覧ください。

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 先日紹介した学研カレッジの新設講座「ベストセラー翻訳入門 ダン・ブラウンを読む」は、6月から8月にかけて、産経学園自由が丘校吉祥寺カルチャーセンターの両方でおこなわれます(まったく同内容)。 

 自由が丘の講座は毎月第2月曜(6月8日、7月13日、8月10日)の夜6時30分から8時30分におこないます。お申しこみはこちらのページからお願いします。

 吉祥寺の講座は毎月第4月曜(6月22日、7月27日、8月24日)の午後3時から5時までおこないます。現在、吉祥寺カルチャーセンターのサイトには掲載されていませんが(サイト右側のPDF版講座案内には載っています)、電話での受付ははじまっていますので、参加を希望なさるかたは電話でご連絡ください。

 扱う作品は、第1回が『天使と悪魔』、第2回が『ダ・ヴィンチ・コード』、第3回が『インフェルノ』です。くわしい内容については前回の記事をご覧ください。

 翻訳の勉強を本格的にしていなくても、ダン・ブラウンの作品に興味があって、多少とも英語に親しんでいる人なら問題なく参加できる講座なので、どなたでもお越しください。

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 6月13日(土)の〈ことばの魔術師 翻訳家・東江一紀の世界〉東京トークイベントは、定員150名のところ、すでに90名程度のかたからお申しこみをいただいています。参加を希望なさるかたは早めにお申しこみください。翻訳出版関係者や学習者はもちろん、東江さんの訳書のファンのかたや、海外文学や翻訳書全般に興味のあるかたなども大歓迎です。

 新刊書店では、往来堂書店(東京都文京区)、青山ブックセンター本店、ジュンク堂池袋店、紀伊國屋グランフロント大阪店、丸善博多店の5店舗で全訳書のフェアがおこなわれる予定です。絶版の古書は、タナカホンヤ(東京都文京区)が50点前後扱ってくださることになっています。

2015年5月 7日 (木)

学研カレッジの新設講座「ダン・ブラウンを読む」

 4月に新設された学研カレッジで、翻訳入門の講座を担当することになりました。

 講座名は「ベストセラー翻訳入門 ダン・ブラウンを読む」。

 6月、7月、8月の第2月曜の午後6時半から8時半まで、計3回のクラスです。

 扱う作品は順に『天使と悪魔』、『ダ・ヴィンチ・コード』、『インフェルノ』で、予習はそれぞれの訳書を読んでくることだけです。 

 2時間のうち、最初の30分程度は、訳書を読んでの感想をみなさんに言ってもらったり、こちらから読みどころや翻訳時のエピソードをお話ししたりします。 

 その後、原文の一部(10行から15行程度)と、以前の生徒による訳例をその場でお渡しし、10分ぐらい時間をとって、訳文の問題点や改善すべき点をみなさんに考えてもらったあと、意見交換をしながら、原文の深い読みとり方や、よりよい訳文の作り方を研究していきます。 

 これに30分程度をかけ、1回の講座で同様のことを3か所の原文についておこないます。 

『日本人なら必ず悪訳する英文』をお持ちのかたは、第3部・第4部の翻訳演習とほぼ同じ形式だと思ってくださってかまいません。 

 翻訳を勉強中の人はもちろん、まったくの初心者や、翻訳小説全般に興味がある人、ダン・ブラウンの作品が好きで原書も読んでみたい人なども大歓迎です。 

 朝日カルチャーの講座や、『日本人なら必ず悪訳する英文』の第4部(「ダ・ヴィンチ・コード」の翻訳に挑戦!)とはまったく内容が重なりません。 

 なお、現時点では自由が丘の産経学園での講座だけが告知されていますが、同時期に吉祥寺でも同内容の講座をおこないます。そちらは第4月曜日の午後3時から5時までの予定です。正式に告知されたら、あらためてお知らせします。 

 学研カレッジでの講座は、何よりもまず、海外の小説を深く楽しんでもらうことを主眼として企画したものです。英文課題の予習は不要なので、多少とも興味のあるかたは気軽に参加してください。お申しこみはこのページからどうぞ。

【5月8日追記】学研カレッジのサイトへのアクセスがむずかしい場合は、産経学園のお申しこみページ を直接ご覧ください。

 秋以降にも別の内容の講座を企画しています。そちらについても後日お知らせします。

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