第12回ミニイベントの報告
2月26日(木)に第12回翻訳百景ミニイベントが開催されました。ゲストは、ポピュラーサイエンスの分野を中心にノンフィクションの訳書を精力的に出しつづけていらっしゃる斉藤隆央さん。参加者約80名のにぎやかな会となり、このジャンルや斉藤さんのお仕事への関心の高さがよくわかりました。
前半は越前との対談形式で、訳書リストを見ながら学習期間やこれまでのお仕事のことなどを振り返り、後半は事前に参加者から集めた質問に答えていただく形で進行しました。前半の最後には、ミチオ・カクの最新刊『フューチャー・オブ・マインド』(NHK出版)の担当編集者のかたから、読みどころなどのご紹介がありました。
斉藤さんの訳書は何冊か読ませていただき、どれも内容そのものは難解なところはあっても、訳文は明晰でわかりやすいという印象を受けていましたが、実際にお話をなさったところも訳文の印象とまったく同じで、どんな質問に対しても筋道立てて説明してくださいました。アンケートの結果を見ても、同じように感じた人が多かったようです。
自分の専門はフィクションなので、ノンフィクションの仕事とどうちがうかにも興味がありましたが、相違点よりもむしろ共通点のほうがはるかに多く、調べ物や訳文の匙加減など、翻訳の仕事の基本となる部分は同じだと感じました。フィクションや産業翻訳など、他ジャンルの人たちにとっても大変参考になったと思います。
中盤あたりに、欠点のある実際の訳文をいくつか例にとって、それぞれの訳文のどこに問題があるかを斉藤さんがクイズ形式でみなさんに問いかける時間がありました。かなりむずかしいものもありましたが、ほとんどの質問で、参加者のかたからすぐに正解が出たのには驚きました。今後のイベントでもこのような形式を採り入れてみようかと考えているところでです。
これまでずっと使用してきた南青山会館は、このイベントの翌日に閉館となりました。安い料金で、スタッフのみなさんもいろいろと親切にしてくださったので、とても残念です。長い間お世話になり、感謝しております。
次回、第13回の翻訳百景ミニイベントは、5月27日(水)に新しい会場(渋谷・表参道の両駅から歩けます)でおこないます。ゲストはブログ「Tri-logue」を運営なさっている3人の翻訳者のみなさん(仙野陽子さん、岩辺いずみさん、尾山恵美さん)で、映像翻訳全般について話してくださいます(内容の詳細は未定)。後日、正式な告知記事を掲載しますが、お申しこみはきょうから受けつけますので、参加を希望なさるかたはいつでもご連絡ください。費用と時間帯はいつもと同じです。
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