プロフィール

  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
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2015年1月

2015年1月27日 (火)

『チャイナ蜜柑の秘密』について

【2月26日の 第12回翻訳百景ミニイベント は、いったん満席のため締め切っていましたが、大きな部屋への変更が可能になったため、再度受付を開始しました。】

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 角川文庫の新訳エラリー・クイーン国名シリーズ第8弾『チャイナ蜜柑の秘密』が刊行されました。表紙には、今後の出番が少なくなるということもあり、第3弾『オランダ靴の秘密』につづいてジューナが登場しました。

 既訳のタイトルは『チャイナ橙~』や『チャイナ・オレンジ~』でしたが、今回はシリーズではじめて、既訳にないことばを使いました。作中には「皮がむきやすいから食べやすい」、「房がきれいに分かれる」、「汁気が多くて甘い」などと書かれていて、「蜜柑」と呼ぶのがもっともふさわしいと判断したからです。

 いっそのこと『中国蜜柑の秘密』にしたい気持ちもありましたが、クイーンの作品はよく「ギリシャ~」「オランダ~」などと略して論じられ、国名の部分まで変更すると混乱が生じかねないため、それは控えたしだいです。

 1977年に、二人組作家クイーンの一方であるフレデリック・ダネイが来日したとき、自作のベストとして選んだのがこの作品です。このときの上位は、

1位 チャイナ蜜柑の秘密

2位 災厄の町

3位 中途の家

番外 九尾の猫

 というものでした。『チャイナ蜜柑の秘密』をベストワンに選んだ理由や背景については、飯城勇三氏による解説にくわしく書かれています。

 今回も解説は20ページに及ぶ詳細なものです。また、EQFCの会員のかたによるトリックの図解も載っているので、ぜひお楽しみください(かならず本編読了後に見てください)。

 角川文庫の新訳国名シリーズ第9弾『スペイン岬の秘密』は4月下旬、番外編の『中途の家』(仮題)は7月下旬に刊行される予定です。また、早川ミステリ文庫の新訳『九尾の猫』は8月刊になりそうです。

2015年1月21日 (水)

INFORMATION 2015-01-21

 2月26日の第12回翻訳百景ミニイベント(ゲスト・斉藤隆央さん)は残席わずかとなりました今回は大きな部屋への変更ができないので、まもなく締め切ります。参加を希望なさるかたは早めにお申しこみください。

【1月21日午後5時追記 満席となりました。これ以後はキャンセル待ちとなります】

【1月26日午前11時40分追記 大きな部屋への変更が可能になりました。現在、埋まっているお席は6割程度です。再度受付を開始します】

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 ふだんあまり翻訳書を読まない人に向けての「はじめての海外文学フェア」が、今週末あたりから全国で14か所の書店店舗で開催されます。

 書店員、出版社海外文学担当者、翻訳者など、この企画に賛同する50人がおのおののお薦め本を選び、それらをまとめたコーナーが各店舗に設置されますこのようなPOPとともに、全員の推薦理由も紹介される予定です。

 わたしと関西翻訳ミステリー読書会世話人一同も、それぞれ選書に参加しました。どの本を選んだかは、フェアを開催している書店でご確認ください。

 フェアに参加している店舗のリストは、ふくろうさんのブログ「キリキリソテーにうってつけの日」に載っています。

 また、24日(土)には、フェアの仕掛け人である酒井七海さん(丸善津田沼店)による紹介記事が翻訳ミステリー大賞シンジケートのサイトに掲載されます。そこに開催店舗と選書メンバーのリストが載るのでご覧ください。

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 1月23日(金)の18時30分から20時まで、朝日カルチャーセンター大阪・中之島教室で、一般向け講演「翻訳百景・英語と日本語のはざまで」をおこないます。 

 今回は、これまでの自分の全訳書を時系列で簡単に紹介しながら、過去20年ぐらいの出版翻訳界の変遷について、ざっとお話しする予定です。このように一気に全部をお話しする機会はめったにないので、ぜひお越しください。翌日の講座を受講する人も可能なかぎり参加してください。語学の知識はまったく不要なので、一般のかたも大歓迎です。 

 東京・新宿教室では、これとほぼ同内容の講演を5月2日(土)の15時30分から17時までの時間帯で開催します。4月期の講座案内が出てからお申しこみください。 

 1月期のその他の講座についてはこの記事を見てください。

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 角川文庫のエラリー・クイーン国名シリーズ第8弾『チャイナ蜜柑の秘密』は24日(土)に刊行される予定です。

2015年1月13日 (火)

INFORMATION 2015-01-13

 ジュンク堂池袋本店福岡店で、「翻訳家・東江一紀の仕事」フェアが開催されています。池袋本店では1階エレベーター脇、福岡店では3階人文書フロアで、東江一紀名義と楡井浩一名義の訳書が合わせて20点程度置かれています。(下左の写真は池袋本店のもの)

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 ジュンク堂のPR誌『書標』(ほんのしるべ)2015年1月号には、月替わり連続フェア〈愛書家の楽園〉の一環として、作品社の編集者・青木誠也さんによるエッセイ(遺作となった『黄泉の河にて』『ストーナー』について)と、今回置かれている全訳書の紹介文が載っています。このページにある表示画像をクリックすると、全文のPDF版をダウンロードできます。

  両店とも、2月9日まで開催しています。お近くのかたはぜひお立ち寄りのうえ、手にとって1冊でも購入していただけるとありがたいです。6月に予定している1周忌企画についてはこの記事をご覧ください。

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 全国で展開している翻訳ミステリー大賞シンジケート後援の翻訳ミステリー読書会に、また新たな仲間がいくつか加わります。

 まずは今月24日に浜松読書会がスタート。名古屋読書会メンバーのかたが自主的にはじめてくれ、すでに満席になっています。

 つづいて、まもなく告知されるのが北東京読書会。3月上旬に第1回を開催します。以前福岡読書会のメンバーだった20代前半の男性と、女性翻訳者ふたりの計3名を中心として、池袋・早稲田あたりでおこなっていく予定です。

 さらに、3月下旬には町田・相模原地区、5月ごろには南東京で立ちあがることになりそうです。ほかにも数か所で準備中です。

 どの読書会も、まったくの初心者でも楽しめるように、和気藹々とにぎやかにやっています。どなたでも気軽に参加してみてください。

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 2月26日におこなう第12回翻訳百景ミニイベントでは、ゲストに斉藤隆央さんをお迎えして、科学書などのノンフィクション翻訳について話していただく予定です。すでに8割のお席が埋まりました。参加を希望なさるかたは早めにお申しこみください。

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 朝日カルチャーセンター(東京・新宿教室と大阪・中之島教室)の1月期翻訳講座の日程と内容については、こちらの記事を見てください。新規で参加するかたは、なるべくまず「文芸翻訳のツボ」(東京はこれ、大阪はこれ)を受講してください。

 大阪・中之島教室での一般向け講演「翻訳百景・英語と日本語のはざまで」は、1月23日(金)の18時30分から20時までです。今回は、過去の訳書それぞれの訳出時のこぼれ話などをしながら、翻訳出版や翻訳作業のおもしろさについてお話しする予定です。英語が苦手なかたでも、まったく予習なしで参加できるので、ぜひお知り合いを誘ってお越しください(新宿教室でも今年じゅうに同一内容の一般向け講演をおこなう予定です)。

2015年1月 2日 (金)

2015年の予定など

 今年もどうぞよろしくお願いします。  

 2015年の翻訳の仕事やイベントなどの予定を簡単に書きます。 

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 訳書では、今年も角川文庫のエラリー・クイーンの国名シリーズが順次刊行されます。1月下旬に第8弾『チャイナ蜜柑の秘密』(決定題)、4月下旬に第9弾『スペイン岬の秘密』(ほぼ決定題)、そして7月下旬に第10弾(もしくは番外編)『中途の家』(仮題)が出る予定です。角川文庫からのシリーズはそれでいったん完結します。『ニッポン樫鳥~』(原題 The Door Between)の刊行予定はありません。このような選択をした理由については、『中途の家』刊行時になんらかの形で説明します。 

 それとは別に、夏ごろに早川ミステリ文庫から『九尾の猫』も刊行されることになっています。現時点で早川からほかのクイーン作品の新訳をする予定はありませんが、『災厄の町』 と『九尾の猫』の売れ行きしだいでは変わるかもしれません。

 また、年末に映画が公開されるため、その少し前にダン・ブラウン『インフェルノ』が文庫化されることになるでしょう。 

 著書では、軽めの内容のエッセイ集を何冊か書くことになっていますが、これについての詳細は未定です。 

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 今年も翻訳百景のミニイベントを何回か開催します。すでにこの記事で告知したとおり、今年の最初(第12回、2月26日)は、ゲストに斉藤隆央さんをお迎えして、科学書などのノンフィクション翻訳について話していただく予定です。現時点で30名以上のかたからお申しこみをいただいています。

 そのほか、ゲストをお呼びする回と越前の単独講演の回の両方を数回ずつ企画しています。 

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 朝日カルチャーセンター(東京・新宿教室と大阪・中之島教室)の1月期翻訳講座の日程と内容については、こちらの記事を見てください。新規で参加するかたは、なるべく「文芸翻訳のツボ」から受講してください。

 大阪・中之島教室での一般向け講演「翻訳百景・英語と日本語のはざまで」は、1月23日(金)の18時30分から20時までです。

 今年から、東京・新宿教室と大阪・中之島教室の両方で、半年に1度ぐらいのペースでほぼ同一内容の一般向け講演をおこなっていきます。毎回、過去の訳書5冊ぐらいを採りあげて、それぞれの訳出時の背景やこぼれ話、注目すべき表現などを選び、翻訳書のおもしろさについてお話ししていきたいと考えています。英語が苦手なかたでも、まったく予習なしで参加できるので、ぜひお知り合いを誘ってお越しください。  

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 今年も読書探偵作文コンクールを開催します。未来の読者を育てていく試みに賛同してくださるかたは、ぜひお知り合いの小学生にこのコンクールのことを教えてあげてください。

 東江一紀さん追悼企画に関しては、詳細が決まりしだいまたお知らせします。

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 今年もできるだけ多くの全国翻訳ミステリー読書会をまわりたいと考えています。自分の住む地域でも新たに開催したいと考えていらっしゃるかたは、ぜひ翻訳百景のアドレスまでご一報ください。

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