プロフィール

  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
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2014年11月

2014年11月27日 (木)

朝日カルチャーセンター1月期の講座

 朝日カルチャーセンター東京・新宿教室と大阪・中之島教室の2015年1月期の翻訳講座の申しこみ受付がはじまりました。新宿教室も中之島教室も、「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」の2つのクラスがあります。

「文芸翻訳のツボ」は、毎期おこなわれる1回きりのオリエンテーションクラスで、小説を中心とする文芸翻訳を手がけるにあたって留意すべきことをざっと学びます(1回しか受講できません)。 予習教材はまったくありません。教材は当日配り、その場でいっしょに考えていきます。空きさえあれば、直前の申しこみでもだいじょうぶです。

「英米小説の翻訳」は、東京・大阪ともに1期あたり合計4時間半の講座で、東京は1時間半×3回、大阪は4時間半×1回の形でおこないます。原則として、長短編小説の一部をていねいに訳し、全員の訳文を全員に配布して細かく検討していきます。1月期は、エラリー・クイーンの Halfway House を扱います。

「英米小説の翻訳」では、英文の訳読のほかに、毎回指定した本(おもに翻訳書)を読んできて簡単に感想を言ってもらう時間を少しとります。課題書はこのブログの右側に並んでいます。1月期は、東京が『Xの悲劇』『新編・戦後翻訳風雲録』『プレシャス』の3作(この順に)。大阪はその3作のうち少なくとも1作ですが、余裕があればすべて読んでみてください。

 越前の講座をはじめて受ける人は、できればまず「文芸翻訳のツボ」を受講してください。ただし、回数が少ないので、可能なら両方を同時に受講することをお勧めします。

 両クラスとも、『日本人なら必ず悪訳する英文』とPDFファイル〈文芸翻訳入門〉が必修教材になっています(当日持参する必要はありません)。〈文芸翻訳入門〉はこの記事からダウンロードしてください。

 東京・新宿教室の1月期は、1月31日(土)の15時15分から16時45分まで、「文芸翻訳のツボ」があります(お申しこみはここ)。

 「英米小説の翻訳」は、今回も午前クラス・午後クラスのふたつに分けます。どちらか一方を受講してください(内容はまったく同じです)。1月31日、2月7日、3月7日の3回(すべて土曜)で、午前の部が10時から11時30分(ここ)、午後の部が12時30分から14時までです(ここ)。

 大阪・中之島教室の1月期は、1月24日(土)の1回だけです。「文芸翻訳のツボ」は10時から11時30分まで(ここ)、「英米小説の翻訳」は12時30分から17時まで(ここ)です。

 また、大阪・中之島教室では、前日の1月23日(金)の18時30分から20時まで、一般向け講演「翻訳百景・英語と日本語のはざまで」をおこないます(ここ)。翻訳や語学に少しでも興味がある人ならじゅうぶん楽しめる内容で、予習は不要です。ぜひ、お知り合いのかたなどを誘ってご参加ください。

2014年11月22日 (土)

第11回翻訳百景ミニイベントの報告

 20日(木)に、いつもの表参道の会場で第11回翻訳百景ミニイベントをおこないました。ゲストとして、スウェーデン在住の翻訳者ヘレンハルメ美穂さんと、多言語翻訳リベル代表の山本知子さんをお招きし、これまでどんないきさつで仕事を発注・受注してきたかや、具体的にどのように作業を進めてきたかなどをうかがいました。

 わたし自身は翻訳会社を通しての仕事をほとんどしたことがないので、とても興味深く拝聴しました。また、英語以外の言語、それも複数にわたるケースの具体例がいくつも紹介され(ヘレンハルメさんはフランス語の翻訳もいくつか手がけています)、驚きの声が会場から何度もあがっていたのが印象に残っています。 

 『ミレニアム』シリーズやルースルンド&ヘルストレムの作品群について、わたし自身がこれまで知りたかった話もじゅうぶんに聞け、個人的にもとても満足しています。新刊の『犯罪心理捜査官セバスチャン』の今後も楽しみです。

 また、リベルの山本さんから紹介された多言語翻訳の現場の話にも、多くの参加者のかたが熱心に耳を傾けていらっしゃいました。リベルでは近々、翻訳学習者・翻訳者向けの本格的な連続セミナーを開催するので(わたしも一度講師としてお話しします)、後日詳細をお知らせします。もちろん、英語の翻訳を考えているかたも対象になっています。

 次回の翻訳百景ミニイベントは2015年2月26日(木)の夜7時から開催し、斉藤隆央さんをゲストとしてお迎えします。ノンフィクション翻訳、特に自然科学をテーマに扱ったものを扱う際の注意点やノウハウなどをうかがう予定です。後日正式に案内記事を書きますが、お申しこみはきょうから受けつけるので、参加希望のかたは office.hyakkei@gmail.com にご連絡ください。

2014年11月18日 (火)

IFORMATION 2014-11-18

 C・J・サンソムのシャードレイク・シリーズ第3弾『支配者』(上・下)が11月20日に集英社文庫から刊行されます。1作ごとに苦悩を重ねる主人公の弁護士シャードレイクが、今回はついにヘンリー8世自身と直接対面します。王室の系図をめぐる謎を扱った今作は、CWAを受賞した前作『暗き炎』以上の深みを持つ作品です。ぜひお楽しみください。

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 先日、読書探偵作文コンクールの最終選考結果が発表されましたが、最優秀終賞・優秀賞受賞作の全文と受賞者コメントが先ほど公開されました。最優秀賞3作はこちら、優秀賞3作とニャーロウ賞1作はこちらに掲載されています。

 今回は、まったくちがったタイプの作品が選ばれています。それぞれに個性豊かな文章をぜひ楽しんでください。

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 少し前に刊行された『ダンテの遺言』(谷川悠里著、朝日新聞出版)の帯に推薦文を書きました。

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 9月に大塚美術館でおこなわれた『インフェルノ』トークショー&読書会のレポートが翻訳ミステリー大賞シンジケートのサイトに掲載されています。全3回の記事で、に分かれれています。大変な労作をしあげてくれた大阪読書会の世話人のみなさん、ありがとうございました。

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 11月20日(木)の第11回翻訳百景ミニイベント(ゲスト: ヘレンハルメ美穂さん)は、まだ残席が少しあります。お申しこみの詳細については、こちらをご覧ください。
 この日は、みなさんから事前に集めた質問をもとに、対談形式で話を進めていきます。仕事をはじめたきっかけや、その後どのような形で仕事を引き受け、進めてきたかなどを中心にお話をうかがう予定です。英語の翻訳に興味がある人にとっても、きっと有意義な話をたくさん聞けると思います。
 また、多言語を扱う翻訳会社の代表者のかたからも、現在の業界事情についてさまざまな角度から紹介していただきます。

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 11月27日(木)の午後7時から、朝日カルチャーセンター新宿教室で、特別講演「新訳『思い出のマーニー』翻訳秘話」があります。
 前半は、仕事を引き受けてからその後の協力作業をどのようにおこなってきたかを中心に、後半は、作中のいくつかの表現の研究や関連書・類似書の紹介を中心にお話しします。中学生程度の英語の知識があればじゅうぶんです。
『思い出のマーニー』の作品そのものにほとんど興味がない人にとっても、まちがいなく面白く役に立つ内容なので、未読・未見のかたでも気軽にお越しください。お申しこみは
こちらからお願いします。
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2014年11月 4日 (火)

読書探偵作文コンクール、結果発表

 小学生が翻訳書を読んで自由な形式で作文を応募する第5回読書探偵作文コンクールの結果が発表されました。こちらをご覧ください。

 今年は過去最高の155通の応募があり、例年にも増しての大激戦でした。惜しくも入選を逃したなかにも、すばらしい作品がたくさんあり、選考委員一同、迷いに迷ったすえの結果です。

 最終選考会のレポートと総評はこちらに載っています。

 最優秀賞・優秀賞・ニャーロウ賞の受賞作品の全文(一部画像ファイルつき)は、これから順次、公式サイトで公開されます。

 また、受賞者以外の全応募者にも、1次選考委員2名からのコメントと参加賞が送られるので、楽しみにお待ちください。

 今年と去年のわたしの総評をここに転載します。

【2013年】

 本を読んで、そのおもしろさを人に伝えること。そして、本を読んで、それをきっかけとして、自分自身のくらしについて考えを深めること。作文ではそのどちらも大事です。今回集まった作文は、いろいろな書き方のものがありましたが、どちらについてもすぐれた文章がたくさんありました。作文を書くことで、1さつの本から、信じられないほど多くのことが身につくものです。これからも、外国の本もふくめて、楽しみながら読書をつづけていってください。

【2014年】

 今年もまた、翻訳書のおもしろさをさまざまな形でつたえてくれる数々の作文に出会えて、うれしく思いました。中には、ああ、この人はまちがいなくたくさん本を読んでいるな、翻訳書もいっぱい読んでいるな、とひと目でわかるような、ゆたかな表現がちりばめられた作文もいくつかありました。自分たちが訳した外国の本が、みなさんの血となり、肉となり、そして心となっていく過程を見ることができるのは、翻訳の仕事をしている者として、何よりうれしいことです。また来年もぜひおうぼしてください。

 来年も小学生のみなさんの力作を読ませてもらうのを楽しみにしています。

 このコンクールは、翻訳書の読者をゆっくりと育てていくために、翻訳者などの出版関係者が中心になってつづけているもので、運営はみなさんからのカンパと若干のアフィリエイト料だけで成り立っています。趣旨に賛同してくださるかたは、お知り合いの小学生のかたにぜひご紹介ください。学校・児童館、作文教室など、団体でのご応募も大歓迎です。

 

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