第8回翻訳百景ミニイベントのご案内
第8回の翻訳百景ミニイベントの概要が決まりました。きょうから受付を開始します。
日時 2014年1月23日(木)午後7時から8時45分
会場 表参道駅近くのセミナールーム(詳細は申込者に直接メールでお知らせします)
参加費 1,500円
ゲスト 田内志文さん
お申しこみのメールは office.hyakkei@gmail.com 宛にお願いします。その際、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレス(PCと同じアドレスの場合はその旨)をかならず書いてください。
今回は田内志文さんをお迎えし、1時間半余りにわたって話していただきます。田内さんは出版翻訳者であると同時に、創作や朗読など、独特のスタンスで著作活動をつづけていらっしゃいます。最新の訳書は『ウォールフラワー』(スティーブン・チョボスキー著、集英社文庫)。これまで、みずから翻訳出版の企画を立てて、多くの作品の持ちこみを成功させていらっしゃったため、そのあたりのことを中心に話してくださる予定です。具体例として、今年の秋に出て話題になった『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』(アンドリュー・カウフマン著、東京創元社)を採りあげ、企画書の実例なども紹介していただくことになっています。
田内さんご自身からのメッセージを紹介します。
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電子書籍化の進む中、翻訳家という「職業」はすこし危ない立場にあります。コストダウンの余波は末端の訳者に大きく及び、二足のわらじが当たり前、といった業界になっています。いずれ、職業としては成立しなくなるのではないかという危惧も、大げさではありません。
私が翻訳企画の持ち込みや、レジュメの制作を多くしている動機もそこにあるのですが、翻訳家という仕事は、単に「翻訳業務を遂行する」ということに加え、「検討できる企画数を増やす」ということもあるのではないかと考えています。これはもちろん自分の利益にもなりますが、同時に業界全体の利益にも繋がることではないかと感じます。たとえレジュメを書いた本が自分の仕事にならなくても、検討できる企画そのものが増えれば、翻訳家に回ってくる仕事も当然増えることになります。
また、翻訳家が一般の人前に出て朗読活動や読書会を行ったりすることにも、価値と意味があります。イベントをすればその場で2冊でも3冊でも本は売れますし、実際にその文章を書いた人を目の前に出来るというのは、読者にとっては特別な機会になります。そうして認知されて行くことが、職業を守ることにもなるのだと、私は考えています。
そして、訳者個人個人が持ち込みをすることが増えてくると、それぞれの訳者の色が分かりやすくなり、最終的には「こういう本を読みたいからあの訳者の訳書を調べてみよう」という本の探し方も出来るようになるはずです。「極力目立たない」が翻訳家の在り方であるのは事実ですが、それはあくまでも作品に対して、というところに留め、翻訳家そのものが現在よりももっと物書きとして、そして表現者として役割を持つことにより、翻訳家という職業そのものが守られて行く側面もあるのではないかと考えています。
単価のどんどん下がって来ているこの数年、どうしても「自分が仕事をしたい」になりがちなのは事実ですが、逆に、より利他的な意識を持って仕事を見つめて行かなければ、仕事の全体数を増やし、職業を守っていくことはできないと思います。そのようなことを考える機会になれば、と考えています。
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翻訳者や学習者のかただけではなく、翻訳書や翻訳出版に興味があるかたはどなたでもぜひお越しください。
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