プロフィール

  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
無料ブログはココログ

« 2013年10月 | トップページ | 2013年12月 »

2013年11月

2013年11月28日 (木)

『インフェルノ』刊行

 ダン・ブラウン『インフェルノ』が本日発売となりました。さまざまな形で協力してくださったみなさん、お世話になったみなさん、ありがとうございます。

 紙の本は従来どおり上下巻のハードカバーでの刊行、電子版は上下合本版または6分冊の形での配信となります。

 翻訳ミステリー大賞シンジケートの特集連載『インフェルノへの道』は先日完結しました。以下のとおりです。

 その1(『デセプション・ポイント』の魅力など)

 その2(『ロスト・シンボル』翻訳の苦労話など)

 その3(『インフェルノ』の読みどころと関連書など)

 30日(土)には、Kindle エンタメステーションで荒俣宏さんと『インフェルノ』日本語版発売記念トークショーをおこないます。詳細については『インフェルノ』公式サイトの INFORMATION の欄をご覧ください。 

2013年11月21日 (木)

『神曲』入門書とダンヌンツィオ展

 翻訳ミステリー大賞シンジケートの連載「『インフェルノ』への道」は、すでに「その1」「その2」が掲載され、25日(月)の「その3」で完結します。また、KADOKAWAの『インフェルノ』公式サイトには、プロモーション動画やインタビュー映像がアップされています。

 28日(木)の『インフェルノ』刊行に向けて、関連書やダンテの入門書などがいくつか刊行されますが、きょうはそのうちの1冊を紹介します。今週末には書店に並ぶと思います。

 この『謎と暗号で読み解く ダンテ『神曲』 (角川oneテーマ21)』は、東京大学大学院総合文化研究科准教授の村松真理子さんによる『神曲』入門書です。著者はダンテも含めたイタリア文学の研究者で、ダンテの生い立ちや『神曲』の読みどころをとてもわかりやすくまとめてくれています。

『神曲』の入門書としては、阿刀田高さんの『やさしいダンテ<神曲> (角川文庫)』がすでにありますが、そちらが著書の解釈を交えつつ全体のあらすじを網羅していく構成であるのに対し、今回の村松さんの著書は、全体をざっと一覧しながらも、文学史・社会史のなかで重要ないくつかの部分に焦点を絞って論じているという印象を受けました。また、韻文としての『神曲』の魅力を、イタリア語を知らない一般読者にもわかりやすく紹介している個所がいくつもあり、理想的な入門書となっています。

『インフェルノ』の前後、どちらに読んでも、きっと多くを学べ、楽しめると思います。そして、これを機に14世紀の名作そのものをぜひ手にとってください。

 この村松真理子さん、実は大学時代の同級生です。角川書店からこの本が出ることを知らされたときは、あまりの偶然に驚いたものです。先日、東大の駒場キャンパスへ行って、久しぶりにご本人に会ってきました。そのとき、ダンテや神曲にまつわる話もいろいろ聞いたのですが、特におもしろかったのは、ダン・ブラウンは『ダ・ヴィンチ・コード』のときにすでに『神曲』の影響を受けていたにちがいないというものでした(『謎と暗号で読み解くダンテ『神曲』』のあとがきにも、そういう記述があります)。自分にとってそれは大きな驚きでしたが、説明を聞いてなるほどと納得しました。このことについては、来週「『インフェルノ』への道」の「その3」にくわしく書くつもりです。まずはこの入門書を読んでみてください。

 ところで、東大の駒場キャンパスへ出向いたのには、もうひとつ目的がありました。村松さんご自身が企画して立ちあげた、ダンヌンツィオ生誕150周年記念展覧会「ダンヌンツィオに夢中だった頃」が学内の博物館でおこなわれていたからです。

2_2

 ダンヌンツィオについては、自分は名前を知っている程度でしたが、今回展覧会をじっくり見せてもらい、文学者として、政治家として、そして人間としてのあまりのスケールの大きさにびっくりしました。こんなに波瀾万丈な人生を送り、格調の高さと露悪趣味が混在する破天荒な作品群を残した人は、歴史上どこにもいないかもしれません。

 展覧会は、ダンヌンツィオの生涯を多くの資料で回顧しつつ、日本に与えた影響なども紹介しています(展覧会のタイトルは筒井康隆氏による三島由紀夫論『ダンヌンツィオに夢中 (中公文庫)』を下敷きにしたものです)。とりわけ、晩年のダンヌンツィオが過ごした邸宅の写真や動画のおもしろさは尋常ではありません。村松さんも、ひょっとしたらダンヌンツィオが残した最高傑作はこの家かもしれない、とおっしゃっていました。

 展覧会は12月1日まで。興味のあるかたはのぞいてみてください。ちょうど今週末の駒場祭がよい機会かもしれません。

 

2013年11月15日 (金)

インフェルノへの道

 28日(木)のダン・ブラウン『インフェルノ』刊行に向けて、翻訳ミステリー大賞シンジケートのサイトに「インフェルノへの道」という連載記事を書いています。11日(月)に載った第1回の記事はこちら。おもにノンシリーズの傑作『デセプション・ポイント』について書きました。第2回は18日(月)にダン・ブラウン作品翻訳の裏話を、第3回は25日(月)に『インフェルノ』にまつわる話を掲載する予定です。

 そのほか、イベントや関連書、周辺情報などについても、なるべくそちらの記事に書いていくつもりなので、週に1度ぐらいアクセスしてみてください。 

 去る10日(日)には、紀伊國屋新宿本店でカウントダウンイベントがありました。いまは下の「地獄の棚カウントダウンボード」が新宿本店1階に置かれています。

Photo_1

 KADOKAWAの『インフェルノ』公式サイトはこちら。全国の書店で配布中のフリーペーパーと同一内容のものをダウンロードできます。プロモーション動画や、わたしも含めた数人のインタビュー動画なども近々アップされる予定です。

 関連書については、「インフェルノへの道」の第3回にくわしく書く予定ですが、きょう、ひとつだけ簡単に紹介します。

 角川文庫から25日(月)、つまり『インフェルノ』刊行の3日前に、『ダン・ブラウン徹底攻略』というガイドブックが出ます。『インフェルノ』も含めた全6作の読みどころがまとめられていて、ファンのかたも、ダン・ブラウン作品をまったく読んだことがないかたも、たっぷり楽しめる本です。

 著者は「ダン・ブラウン研究会」。その正体は、実際に本を読んでもらえばわかるでしょう。準備をはじめたのが8月ごろからだったと思いますが、よく短期間でこれだけ充実したものを作りあげてくれたと驚いています。

 わたしが以前翻訳ミステリー大賞シンジケートに書いた連載「ロスト・シンボルへの道」 からも、クイズやフリーメイソン探訪記などが転載されています。

 もちろん、どの作品についてもネタバレなどはありませんから、本編を読んでいないかたも安心して手にとってください。

Photo

2013年11月 6日 (水)

INFORMATION 2013-11-06

 第4回読書探偵作文コンクールの結果が先日専用サイトで発表されました。告知にご協力くださったみなさん、ありがとうございました。サイトには1次選考通過者全員へのコメントが載っています。応募者全員へのコメントと参加賞は来週発送する予定です。入選者6人の作文は、これから順次サイトに掲載していきます。

 【11月8日追記】

 全文が掲載されました。

 最優秀賞はこちら。優秀賞・ニャーロウ賞はこちら

 前にも書きましたが、今回の応募総数は過去最高の123人。いくつもの小学校や作文教室の先生がたが支援してくださったことに、あらためてこの場を借りてお礼を申しあげます。子供たちに翻訳書に興味を持ってもらうきっかけ作りとしてはじめたこのコンクールを、来年以降も引きつづきどうぞよろしくお願いします。

――――――――――

 朝日カルチャー新宿教室で11月23日にまる1日かけておこなわれる「『日本人なら必ず誤訳する英文』実践講座」は、残席わずかとなりました。参加をご希望のかたは早めにお申しこみください。

 1月期は、大阪中之島教室が1月25日の1回のみ、新宿教室が2月1日、3月1日、3月29日の3回になる予定です。また、1月24日の夜に中之島教室で一般向け講演(東京の翻訳百景と一部の内容が重なります)をおこないます。こちらの申しこみはもう少しお待ちください。

――――――――――

 11月28日の『インフェルノ』刊行に向けてのイベントや関連書などの情報は来週から掲載する予定です。いくつかの書店では、すでに先行予約がはじまっています。

 11日(月)、18日(月)、25日(月)の3回にわたって、翻訳ミステリー大賞シンジケートに「インフェルノへの道」という連載記事を書くことになっています。

« 2013年10月 | トップページ | 2013年12月 »