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  • 越前敏弥
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2013年10月 1日 (火)

死語の世界

 5年ほど前、いくつかの講演会で「死語の世界」というちょっとした余興をおこなったことがあります。いまの時代に使うのがちょっとためらわれるかもしれないことばを30個選び、それぞれについて、自分が死語だと思うかどうかをアンケートに答えてもらうというものです。アンケートは事前に実施し、死語と見なす人が多いほうから順に、1位から30位までを当日に発表しました。

 もちろん、ことばの受け止め方は人それぞれですから、死語をたくさん使っている人がいたとしても、そのことをとやかく言うつもりはありません。ただ、ことばを扱う仕事に携わる者としては、どの程度の人がその語を古いと思っているかを知っておくのも悪くないでしょう。

 最終的に、講演会でこのアンケートに答えてくれた人は350人ほどいらっしゃいました。内訳は、翻訳学校の生徒約70人、文学部の大学生約150人、中央官庁におつとめのかた約100人、中学・高校の先生約30人程度だったと思います。性別は半々か、やや女性のほうが多いぐらいです。

 そのときの30語は以下のとおりです。

(1)  背広
(2)  雨合羽
(3)  襟巻き
(4)  首飾り
(5)  チョッキ
(6)  シュミーズ
(7)  コールテン
(8)  便所
(9)  台所
(10) 鏡台
(11) ちり紙
(12) 乳母車
(13) 郵便受け
(14) 月賦
(15) 目方
(16) ねずみ色
(17) 行楽地
(18) 別嬪
(19) 美男子
(20) クーラー (「エアコン」の意)
(21) ステレオ (「オーディオ機器」の意)
(22) フランスパン
(23) 大リーグ
(24) よしんば
(25) いましがた
(26) すこぶる
(27) いかす (「かっこいい」の意)
(28) オーバーだ
(29) アバウトな
(30) セーフ・アウト (野球以外で)

 回答は、各語について「○――ぜったい死語!」「△――状況による」「×――生きていると思う」の3つのうちのどれかにマークする形で提出してもらいました。

 みなさんも、よかったらまず○△×で答えてみてください。そして、どの語の死語認定率がいちばん高かったか、いちばん低かったかなどを予想するとおもしろいかもしれません。

 実は、死語と見なされた率が断トツで1位の語があります。どれだと思いますか?

 結果はこちらです。予想はあたりましたか?

  「obsoletism1.pdf」をダウンロード

 10月24日の第7回翻訳百景ミニイベントでは、参加者全員のかたに、これとは別の30問に答えていただき、後日このブログに結果を載せる予定です。

【10月3日追記】

 念のため書きますが、この記事の目的は、率が高いことばを使うべきではないとか、古いことばをどんどん切り捨てようとかいうことではありません。状況や文脈によっては、いまでもふさわしい場面も当然あると思います。自分にとっても、だれがなんと言おうと使いつづけたいことばがいくつかあります。

 2段落目にも書いたように、この結果は、それぞれの語が最近どのように受け止められているかを大ざっぱに知るための一助にしていただければ幸いです。それ以上の意図はありません。

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