プロフィール

  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
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2013年5月

2013年5月27日 (月)

キリスト教基礎知識勉強会レポート

 5月26日(日)に、『なんでもわかるキリスト教大事典』の著者である八木谷涼子さんを講師にお迎えしてのキリスト教基礎知識勉強会をおこないました。

 八木谷さんには、去年開催した第5回翻訳百景ミニイベントでも話していただきましたが、このときは時間が短かったこともあり、用意してくださった課題の一部しか扱えませんでした。そのとき話せなかった内容については、後日、八木谷さんのサイト文芸翻訳者向けキリスト教講座としてまとめてくださっています。無料のサイトとは思えないほどの膨大な情報がていねいに整理されたページなので、まずはそちらをご覧になってください。

 今回は、前回の反省を受けて、時間を2倍にし、参加者も15名程度に絞り、全員が教会の礼拝に参加する形で予習してくることで、さらなる内容の充実を図りました。申込者に対して、事前に八木谷さんからのアドバイスのメール(これもすごい情報量でした)を送っていたこともあり、みなさん、勉強会にいらっしゃる前の時点でかなりのことを学んでいらっしゃったようです。

 勉強会は、最初に全員がどこの教会で何を見てきたか、どんなことに気づいたかを報告し、八木谷さんとのやりとりのなかでさらに知識を深めていきました。どんな質問をしても八木谷さんが詳細かつ的確に答えてくださるので、参加者全員が驚嘆の連続でした。

 全員の報告が終わったあとは、配付された祈祷書(口語訳と文語訳が掲載されたもの)を使っての式文の確認や、ミサの流れ、聖職者の服装、聖堂内の注目すべき事物についての解説など、ふつうならなかなか気づかない事柄を八木谷さんがわかりやすく話してくれる時間がつづきました。たっぷり数百枚もの画像を見たり、一部の動作の実演をおこなって説明したり、『なんでもわかるキリスト教大事典』の記述が一段と深く理解できる時間になったと思います。

 終了後に八木谷さんと話していたとき、いちばん印象に残ったのは、キリスト教基礎知識勉強会というと、聖書の勉強をすると感じる人が多いかもしれないが、きょうやったのは教会にまつわるさまざまなことの解説だということでした。考えてみると、われわれ翻訳者が聖書の記述について調べるときはネットや本を使えばさほど苦労しないのですが、礼拝で何がどうおこなわれているかや、教会の施設がどんな造りになっているかなどについては、非常に調べにくい。そういう部分について、教派によるちがいをできるかぎり盛りこみつつ徹底的に解説した『なんでもわかるキリスト教大事典』はその意味で画期的なのですが、今回の勉強会は『なんでもわかるキリスト教大事典』の実体験版として大成功だったと思います。

 参加なさったかたからすでに何通もの感想メールをいただいています。一部をご紹介します。

・この勉強会に参加しなければ、教会の前を何回通り過ぎても、中に入ることはなかったでしょう。(中略)八木谷さんの専門知識もすごくて、雑多な質問に明快に応えていただき、今までものすごい時間、労力を投じてこられたものを短時間で分けていただき、とても楽しく、充実した時を過せました。 

・勉強会では、参加者みなさんの礼拝体験を八木谷先生の解説つきでお伺いすることができ、楽しかったです。同じ宗派でも各教会によって細かな点が異なること、雰囲気も異なるらしいことを知り、以前にも増して興味がわきました。また多くの資料写真を拝見でき、新しい知識を身に付けられました。(中略)この貴重な機会に参加でき、学ばせて頂けたことをとても感謝いたしております。 

・八木谷さんの本は『知って役立つ~』時代から大変お世話になっており、ようやくご本人にお会いできて感激しました。とても情熱的な方ですね。キリスト教を熱く、それでいて冷静に明快に説明していただき、グイグイ引き込まれました。(中略)個人的には、最後に質問させていただいた教会の言葉を翻訳でどこまで使うべきかという点で、非常に明確な意見を聞くことができ、胸がすっとしました。これだけでも参加したかいがありました。

 最後に、この勉強会の準備として、八木谷さんから教わって、わたし自身がいくつかのYou Tube 動画を観たのですが、どんな動画だったかをお知らせします。(すべて英語です)

■幼児洗礼式 Catholic Baby Baptism

 http://youtu.be/_LB5zL2apiw (約9分) 

■成人洗礼 James McKee - Celebration of Sacraments of Baptism

 http://youtu.be/CD3sXRnvIwU (約5分)

■聖体拝領 Sacraments 101: Eucharist (how we receive)  

http://youtu.be/qdGkTdv4Dt4 (約5分)

■按手 Catholic Confirmation

http://youtu.be/bawzl1c2Vsg (約1分半)

■フィリピンのミサ Sunday TV Healing Mass for the Homebound

http://youtu.be/MNYxaoI1j9Q (約58分)

 またぜひこのような機会を作りたいと考えています。八木谷さん、参加なさったみなさん、あらためて、ありがとうございました。

 次回の翻訳百景ミニイベントは10月24日(木)の予定です。ゲストはまだ決まっていません。詳細が確定したらお知らせします。 

2013年5月23日 (木)

ミニビブリオバトルの報告

 少し日があいてしまいましたが、5月11日(土)の夜に翻訳百景ミニイベントの番外編として、ミニビブリオバトルと懇親会を開催しました(原則として、これまでの翻訳百景ミニイベントの参加者を対象としたので、このブログでは告知しませんでした)。当日は過去のミニイベントのゲストのかた全員が来てくださいました。

 ビブリオバトルというのは、ひとことで言うと、各参加者が1冊の本をその場にいる人たちに推薦し、それぞれの人が「最も読みたくなった本」に投票して、チャンプ本を決めるというゲームです。公式ルールはここにありますが、少し変更する場合もあります。先日の翻訳ミステリー大賞の授賞式&コンベンションでも、出版社対抗ビブリオバトルがおこなわれ、非常に盛りあがったことをシンジケートのサイトでお伝えしました。

 今回のミニビブリオバトルには35名が参加しました。今回は7名ずつ5つのグループに分かれ、ひとり1分の持ち時間でグループ内の人たちに自分の好きな本を薦めるという形式でおこないました。全員のプレゼンテーションが終わったあとで、グループ内で簡単な話し合いと質問の時間をとり、それぞれのグループから代表をひとり選んで、代表5人がもう一度、こんどは全員の前でプレゼンテーションをします。そして、最後に全員で投票し、チャンプ本が選ばれました。チャンプ本の推薦者と、同じグループの人たちには、ささやかな賞品がプレゼントされました。

 終了後の懇親会では、ミニビブリオバトルで全員が推薦した本をずらりと並べ、それらの本の話をきっかけにして、初対面の人たち同士であれこれ語り合うという光景が見られました。

 本の話題というのは尽きることがなく、やってみて予想以上に楽しかったというのが本音です。また、短い時間で1冊の本の魅力を伝えるにはどうしたらよいかを全員で考えるよい機会となりました。翻訳の仕事で言えば、シノプシスを書く際の参考になった人が多かったと思います。

 このときの様子は、ゲストのおひとりによるこのブログでも紹介されているので、合わせてお読みください。

 今回は半ば実験的な試みでしたが、こんどは通常の翻訳百景ミニイベントの一環として、ミニビブリオバトルだけをやってみようと考えています。その節はぜひご参加ください。

 最後に、この日の参加者が推薦してくださった本のリストを紹介します(何名かのかたの本が判明していません)。今回は、なるべく翻訳書が望ましいがほかの本でもかまわない、という条件で選んでもらいました。各グループの代表となった本とチャンプ本もわかるようにしてあります。

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『海に住む少女』シュペルヴィエル著/永田千奈訳/光文社古典新訳文庫

『キャットウォッチング1 なぜ、猫はあなたを見ると仰向けに転がるのか?』デズモンド・モリス著/羽田節子訳/岩合光昭写真/平凡社

『僕らの事情。』デイヴィッド・ヒル著/田中亜希子訳/求龍堂

『冷血』 トルーマン・カポーティ著/佐々田雅子訳/新潮文庫

『ミナの物語』デイヴィッド・アーモンド著/山田順子訳/東京創元社

『世界でたったひとりの子』アレックス・シアラー著/金原瑞人訳/竹書房

『ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日』キンバリー・ウィルス・ホルト著/河野万里子訳/白水社

『スターリンの鼻が落っこちた』ユージン・イェルチン作・絵/若林千鶴訳/岩波書店【グループ代表】

『わたしの世界一ひどいパパ ほか二編』クリス・ドネール作/アレックス・サンデール画/堀内紅子訳/福音館書店

『螺旋』サンティアーゴ・パハーレス著/木村榮一訳/ヴィレッジブックス

『マルセロ・イン・ザ・リアルワールド』フランシスコ・X・ストーク著/千葉茂樹訳/岩波書店

『シャンタラム』(上・中・下)グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ著/田口俊樹訳/新潮文庫)

『ブラック ・ ボーイ』(上・下)リチャード・ライト著/野崎孝訳/岩波文庫

『トラのじゅうたんになりたかったトラ』ジェラルド・ローズ文・絵/ふしみみさお訳/岩波書店

『ブラッカムの爆撃機』ロバート・ウェストール作/宮崎駿編/金原瑞人訳/岩波書店

『博士と狂人』サイモン・ウィンチェスター著/鈴木主税訳/ハヤカワNF文庫

『歳月のはしご』アン・タイラー著/中野恵津子訳/文藝春秋【グループ代表】

『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎著/新潮文庫

『奇跡も語る者がいなければ』ジョン・マグレガー著/真野泰訳/新潮社クレストブックス

『肩胛骨は翼のなごり』デイヴィッド・アーモンド著/山田順子訳/創元推理文庫

『半七捕物帳』(全6巻)岡本綺堂著/光文社時代小説文庫

『菊灯台』澁澤龍彦著/山口晃 絵/平凡社【グループ代表】

『不在の騎士』イタロ・カルヴィーノ著/米川良夫訳/国書刊行会

『さゆり』アーサー・ゴールデン著/小川高義訳/文春文庫

『不死細胞ヒーラ  ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生』レベッカ・スクルート著/中里京子訳/講談社

『マンハッタンの怪人』フレデリック・フォーサイス著/篠原慎訳/角川書店

『アンジュのハッピーウェディング』カヴィータ・ダスワーニ著/渡会圭子訳/早川書房

『罪と罰』(上・中・下)フョードル・ドストエフスキー著/江川卓訳/岩波文庫

『わたしが眠りにつく前に』S.J.ワトソン著/棚橋志行訳/ヴィレッジブックス

『かくも悲しい話を…―情熱と受難(パッション)の物語』フォード・マドックス・フォード著/武藤浩史訳/彩流社【グループ代表】

『もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵』/椎名誠著/本の雑誌社・角川書店

『閉じこもるインターネット』イーライ・パリサー著/井口耕二訳/早川書房【チャンプ本】

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2013年5月17日 (金)

INFORMATION 2013-05-17

 ダン・ブラウンの新作 Inferno の英語版が5月14日に刊行されました。『天使と悪魔』、『ダ・ヴィンチ・コード』、『ロスト・シンボル』につづく、ロバート・ラングドン・シリーズ第4作で、タイトルからおわかりのとおり、ダンテの『神曲』(おもに地獄篇)を下敷きにしています。今回は冒頭からラングドンがフィレンツェにいて、しかもなぜ自分がそこにいるのかわからないという謎めいた書き出しになっています。シリーズの他作品と同様、暗号や蘊蓄が満載のノンストップ・スリラーです。

 日本版の刊行予定については、もう少ししたらお知らせできると思います。しばらくお待ちください。

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《The Japan Times ST》の『ダ・ヴィンチ・コッド』翻訳コンクールが引きつづき開催中です。締め切りは5月22日必着(メール・郵送・FAXのいずれも可)。課題はわずか3行の英文で、記事内にいくつかヒントを書いてあるので、翻訳を勉強中ではない人も含めて、どなたでも気軽にご応募ください。

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 5月26日の「キリスト教基礎知識勉強会 with 八木谷涼子さん」は、キャンセルがあったため、あと数名ぶんのお席があります。ある程度の予習が必要な勉強会なので、参加を希望なさるかたは早めにお申しこみください。

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 まだ正確な日程は決まっていませんが、秋までのあいだに、スティーヴ・ハミルトンのアレックス・マクナイト・シリーズ第1作『氷の闇を越えて』の新装版と、マイケル・コックスのヴィクトリアン・ノワール『夜の真義を』の文庫版が刊行されます。

 そのほか、シャードレイク・シリーズと国名シリーズの次作や、初体験の絵本なども出る予定です。

 どの作品にもそれぞれに愛着があるので、どうぞよろしくお願いします。

 

2013年5月13日 (月)

『ダ・ヴィンチ・コッド』翻訳コンクール開催

 以前から何度か予告していましたが、「ダ・ヴィンチ・コッドに挑戦!」を連載中の《The Japan Times ST》で、ミニ翻訳コンクールがはじまりました。『ダ・ヴィンチ・コード』のパロディ本である The Da Vinci Cod の一節(英文3行)を訳してもらうもので、どなたでも参加できます。これまでの連載をお読みになっていない人でも取り組めるようにヒントをつけてあるので、気軽に応募なさってください。応募要項は、発売中の5月17日号(Vol.63 No.20)に掲載されている連載第16回の記事内に載っています。締め切りは5月22日必着です(メール・郵送・FAXのいずれも可)。

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 The Da Vinci Cod  はことば遊びが満載の作品で、今回の該当個所にもいくつか含まれています。辞書にない単語もあり、そういう部分を自由に工夫しつつ、それでいて原文からは大幅には逸脱しない処理が必要になるかもしれません。こう書いてしまうとむずかしそうですが、以前の「Sauna-Lurkerをどう訳すか」のときのように、さまざまな楽しい訳が集まってくることをこちらは期待しているので、はじめての人もぜひ挑戦してください。

 最優秀者3名のかたに、サイン入り著書のセットをお送りする予定です。

The Japan Times ST》は、全国の書店や駅売店で購入できます(取扱店リストはこちら)。オンラインでは、このページを利用なさるのがいちばん早いと思います(紙版とデジタル版があります)。また、定期購読はこちらで申しこめます。

 最優秀者の発表と講評は、つぎの号(6月7日号、5月末ごろ発売)の連載記事内でおこなう予定です。

 多くのみなさんのご応募をお待ちしています。名訳も珍訳も大歓迎です。

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2013年5月 7日 (火)

翻訳書の持ちこみ企画について

 こういう仕事をしていると、年に1、2度ぐらいは、ほとんど面識のない人から翻訳書の持ちこみ企画についての相談や質問を受けます。親戚や友人の知り合いだったり、一般向けの講演会のあとだったり、ケースはさまざまです。どのようにして持ちこめばよいかという質問であれば、それなりにお答えはできるのですが、困るのはどこかよい出版社を紹介してくれないかという場合で、そちらのほうがやや多いというのが実情です。

 わたしは10数年間翻訳学校や各種講座・勉強会などで教えてきましたが、出版社を紹介するのは、何十人かの生徒のうちごくひと握りの、非常に優秀で熱意も並々ならない人だけです。紹介できるのはせいぜい数年にひとりぐらいで、実際に訳書が出てその後も継続的に仕事をしているのはその半分程度でしかありません。せっかくみんな長く勉強してきたのだから、もっと紹介したい気持ちもありますが、フィクション翻訳の世界の現状を考えたら、残念ですがやむをえません。

 ですから、初めて会った人からいきなり紹介してくれと頼まれても、ご期待に副えるはずがないのですが、そういうことを言ってくる人にかぎって、なんの調査もしていない場合がほとんどです。

 しかし、一度だけ、そういうのとはまったくちがったケースが2年ほど前にありました。そのかたは知人からの紹介で、医学関係の専門書と一般書の中間ぐらいの本を持ちこみたいということでしたが、業界事情をくわしく調査なさったことが読みとれる丁重なメールとともに、簡潔でわかりやすいシノプシスと企画書が送られてきました。

 企画書はA4用紙2枚程度で、だいたいつぎのことが書かれていました。

――――――

・本の特徴  

・どのような賞にノミネートされたか 

・他のどこの国で翻訳され、どのような反響があったか 

・読者対象として考えられる層とその理由 

・予定売り上げ数 

・内容や形式のどういうところが斬新で、日本人にとって何が珍しく、どういう点が受けると思われるか 

・著者と訳者のプロフィール 

・すでに原著の出版社に問い合わせ、日本での版権があいているのを確認済みであること

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 これはいつものケースとはまったくちがうと感じたので、わたしは以下のように返信しました(一部省略や内容の微調整あり)。

――――――

 前略)  

 翻訳企画の持ちこみの相談というのは、わたしも年に何回か受けるのですが、一般論としては、みなさんが想像なさっているよりもはるかにむずかしいというのが実情です。出版社と長年付き合いのあるわれわれがやって、何十回かに1回企画が通るかどうかという感じで、わたし自身もいままでに一度しか成功していません。

 ふだんよく受ける相談というのは、正直言って、箸にも棒にもかからないというか、あまりにも勉強不足のものが多いのですが、今回の企画書にざっと目を通させてもらったかぎり、押さえるべきところはしっかり押さえていらっしゃるので、安心しました。

 いくつか、気づいたことを思いつくままに書きますと……

・すでに翻訳は終えていらっしゃるのでしょうか? あるいは、一部の試訳を企画書とセットにして売りこんでいるのでしょうか。もし試訳をつけていないなら、つけることをお勧めします。

・企画書に「予定売上数 ××部以上」とありますが、これは何を根拠としてそう書いていらっしゃるのでしょうか? それを明確に書いたほうがよいでしょう。具体的な根拠を書かなければむしろ逆効果です。

・わたし自身は小説の翻訳者で、そちら本面の出版社・編集者以外はほとんど知らないので、申しわけありませんがほとんどお力にはなれません。参考までに、いま翻訳エンタテインメント系では屈指の優秀な編集者が、最近こんなことを書いているので、よかったらお読みください。あくまでも個人的な意見であり、しかも小説の話ですが、ほかのジャンルでも事情はほとんど同じです。

http://bit.ly/Yr4zU4

 後略)

――――――

 その後、お礼のメールをいただいたあと、そのかたから特にご連絡はなかったのですが、つい最近、適切と思われる版元から今年刊行された訳書が送られてきました。おそらく、その後もあれこれご苦労なさったうえで出版にこぎ着けたのでしょう。わたし自身はなんのお役にも立てませんでしたが、とてもうれしく思いました。

 持ちこみなどを漠然と検討していらっしゃるかたは、よかったら上のいきさつやリンク先の編集者の話を参考になさってください。

 余談ですが、上のわたしの手紙に出てくる、一度だけ成功した持ちこみ企画というのは、この〈冒険ふしぎ美術館〉シリーズです。

 そのほか、著書の『日本人なら必ず誤訳する英文』『日本人なら悪訳する英文』も持ちこみ企画です。

 わたし自身は、企画持ちこみというのは、仮に成功しなくても別の効用があって、そちらのほうがむしろ大きいと考えていますが、それについては後日また。

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