プロフィール

  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
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2013年3月

2013年3月29日 (金)

INFORMATION 2013-03-29

 エラリー・クイーンの国名シリーズ第3作『オランダ靴の秘密』(角川文庫)が刊行されました。《ミステリマガジン》でときどき原書紹介の記事を書いている国弘喜美代さんとの共訳です。

 今年じゅうに第4作『ギリシャ棺の秘密』、第5作『エジプト十字架の秘密』まで刊行される予定です。引きつづきよろしくお願いします。

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『解錠師』の作者スティーヴ・ハミルトンのデビュー作『氷の闇を越えて』(アレックス・マクナイト・シリーズ第1作)の復刊が決まりました。MWAエドガー賞とPWAシェイマス賞の新人賞のダブル受賞作です。夏ごろ、ハヤカワ文庫から新装版として再登場します。

『氷の闇を越えて』については、翻訳ミステリー大賞シンジケートができたばかりのころにこんな文章を書きました。ミステリーを読み慣れていない人にとっても読みやすいシリーズなので、この機会に手にとっていただけるとうれしいです。

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《クーリエ・ジャポン》2013年5月号に「世界と戦う日本人が実践する最強の英語勉強法」という特集記事が載っていて、「リーディング」のジャンルで、わたしが以前から推奨している「二度読み」が紹介されています。以前同誌に載ったインタビュー記事のダイジェスト版です。

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 翻訳ミステリー大賞翻訳ミステリー読者賞の投票締め切り日が迫っています。特に翻訳ミステリー読書賞はだれでも投票できるので、ぜひよろしくお願いします。どちらの賞も4月13日に東京でおこなわれる授賞式&コンベンションで発表されます。くわしくはこちらをご覧ください。

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 朝日カルチャーセンター(東京・大阪)の4月期講座と大阪講演会については、こちらをご覧ください。東京は4月6日に開講するので、受講を考えていらっしゃるかたは早めにお申しこみをお願いします。

 

2013年3月22日 (金)

第4回翻訳ミステリー大賞と第1回翻訳ミステリー読者賞

 第4回翻訳ミステリー大賞の2次投票の締め切りが近づいてきました。投票要項はこちらです。この賞は、訳書が1冊以上ある翻訳者が、1次選考で残った6作品すべてを読んだうえで1作選んで投票し、最も多くの票を獲得した作品に与えられます。1次選考で投票していない人にも資格があるので、遠慮なくご参加ください。去年の受賞作についてはここをご覧ください。

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 一方、今年新設された翻訳ミステリー読者賞は、プロもアマも関係なく、だれでも投票できます。翻訳ミステリー大賞に投票した翻訳者のかたも、ほかの各賞に投票した書評家のかたなども、作品の版元にお勤めのかたなども、だれもが読者として対等な立場で1作だけに投票することが最大の特徴です。投票要項はこちらです。

 この賞は、一昨年から全国各地でスタートした読書会のメンバーのみなさんが協力して立ちあげた、読者による、読者のための賞です。この賞がいずれ翻訳ミステリー大賞をはるかに圧倒するぐらいの勢いを持つようになってくれたら、まさにそれこそがいちばんの喜びです。

 このブログを読んでいるのは、プロの翻訳者や出版関係者、語学や翻訳の学習者、一般の読者のかたなど、あれこれいらっしゃると思いますが、翻訳書の読者であるという点ではみな対等です。どうか他人事と思わず、いっしょに盛りあげていっていただければ幸いです。

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 翻訳ミステリー大賞と翻訳ミステリー読者賞は、どちらも4月13日(土)の授賞式&コンベンションの場で発表されます。この日はそのほか、初心者でもマニアでも楽しめる各種イベントを用意しているので、どうぞお誘い合わせのうえお越しください。繰り返しますが、初心者大歓迎です。

2013年3月19日 (火)

INFORMATION 2013-03-19

 先日お知らせした5月26日の「キリスト教基礎知識勉強会 with 八木谷涼子さん」は、早くも残席わずかとなっています。参加をご希望のかたは早めにお申しこみください。

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 ダン・ブラウンの公式サイトで、24日までの1週間、The Da Vinci Code の電子版を無料でダウンロードできるとの発表がありました。5月14日に刊行される予定のラングドン・シリーズ第4弾 Inferno のPrologueとChapter1 もここここからダウンロードできます。

Infernocover

 冒頭部分を読みましたが、今回のラングドンはいつものようにゆっくり事件に巻きこまれていくのではなく、いきなり渦中にいますね。

 ダン・ブラウンの公式ツイッターアカウントは @AuthorDanBrown。新作の情報を、ときどき画像つきで小出しに紹介しています。

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 朝日カルチャーセンター東京・新宿教室の4月期は4月6日、6月1日、6月29日の3回です。「文芸翻訳のツボ」は10時から11時半まで(
ここ)、「英米小説の翻訳」は12時45分から2時15分まで(ここ)です。どちらも1時間半×3回です。

 大阪・中之島教室の4月期は、4月27日の1回だけです。「文芸翻訳のツボ」は10時から13時まで(ここ)、「英米小説の翻訳」(ここ)は14時から17時までです。両クラスとも3時間×1回です。

 内容の詳細についてはここをご覧ください。 

 また、これとは別に、大阪・中之島教室で、4月26日(金)の18時30分から20時まで、一般向けの講演会「翻訳百景~英語と日本語のはざまで」をおこないます。こちらは翻訳や語学に少しでも興味がある人ならじゅうぶん楽しめる内容で、予習は不要です。翌日の講座を受講する人は、できればこれにも参加してください。内容はこれまでの東京の翻訳百景ミニイベントと一部重複する可能性があるので、ご了承ください。お申しこみは朝日カルチャー中之島教室のサイトでお願いします。

2013年3月11日 (月)

キリスト教基礎知識勉強会のお知らせ

 昨年の11月、『なんでもわかるキリスト教大事典』の著者・八木谷涼子さんをお招きしての第5回翻訳百景ミニイベントがおこなわれました。そのときに説明しきれなかった内容のくわしい解説を、八木谷さんが「文芸翻訳者向けキリスト教実践講座」としてご自身のサイトで公開してくださったことは以前もお知らせしました。

 その八木谷さんをお招きしての新たな勉強会の概要がまとまったので、告知させてください。この勉強会は、各自がまずどこかの教会で礼拝に参加したのち、日曜の午後に集まってそのときの経験を報告し合い、八木谷さんの解説を聞くという形でおこないます。

 充実した内容の会にするために、募集は少人数とさせていただきました。参加を希望なさるかたは、早めにお申しこみください。

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☆キリスト教基礎知識勉強会 with 八木谷涼子さん

日時: 5月26日(日) 午後1時30分から4時30分まで

会場: 地下鉄表参道駅付近の小会議室(詳細は申込者に直接メールでお知らせします)

参加費: 6,000円(テキスト代含む。当日持参してください)

定員: 17名(定員に達した時点で締め切ります)

内容:

・午前中に各自で教会の礼拝に参加。当日でなくてもかまいません。前週などでも可。もちろん、2度以上参加するのもOK。当日午後に全員でその様子を報告し合い、八木谷さんの解説を聞きながら、英語式文と照らして、祈りの文言や内容を学びます。

・お薦めの教会や礼拝での留意点については、八木谷さんからの簡単なアドバイスをまとめたメールを、参加者に対して事前にお送りする予定です。

・参加者には当日、カトリック長崎大司教区発行の『カトリック祈祷書』をテキストとして配付します。終了後はお持ち帰りください。

※お申しこみのメールはoffice.hyakkei@gmail.com宛にお願いします。その際、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレスを書いてください。

※今回は少人数限定なので、キャンセルなさる場合は前日(5月25日)の正午までにお願いします。それ以降のキャンセルや連絡なしの不参加に関しては、参加費を申し受けますので、ご了承くださいキャンセルなさるかたはなるべく早くお知らせください。

※参加なさるかたは、かならず前もって『なんでもわかるキリスト教大事典』を熟読し、当日は持参してください。また、最近八木谷さんのサイトで公開された「文芸翻訳者向け キリスト教実践講座」で予習なさることもお薦めします。
 
 

2013年3月 8日 (金)

朝日カルチャーセンター(東京・大阪)4月期の日程

 朝日カルチャーセンターの4月期の翻訳講座の受付がはじまりました。東京・新宿教室も大阪・中之島教室も、「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」の2種類のクラスがあります。

 東京・新宿教室の4月期は4月6日、6月1日、6月29日の3回です。「文芸翻訳のツボ」は10時から11時半まで(ここ)、「英米小説の翻訳」は12時45分から2時15分まで(ここ)です。どちらも1時間半×3回です。

 大阪・中之島教室の4月期は、4月27日の1回だけです。「文芸翻訳のツボ」は10時から13時まで(ここ)、「英米小説の翻訳」(ここ)は14時から17時までです。両クラスとも3時間×1回です。

「文芸翻訳のツボ」では、小説を中心として、説明的文章や短詩なども扱いながら、文芸翻訳を手がけるにあたって留意すべきことをさまざまな角度から学びます。半年(2期)で完結する予定で、どの期からでも受講できます。

「英米小説の翻訳」では、長編小説の一部をていねいに訳していきます。4月期から半年間は、『チューダー王朝弁護士シャードレイク』(C.J.サンソム)の続編 "Dark Fire"(CWAヒストリカル・ダガー受賞作)を扱います。

 どちらの講座でも、英文の訳読のほかに、毎回指定した本(おもに翻訳書)を読んできて簡単に感想を言う時間を少しとります。課題書はこのブログの右側に並んでいます。4月期は、東京が翻訳ミステリー大賞候補作6作のうち1作以上(できれば『解錠師』以外)に、『終わりの感覚』(ジュリアン・バーンズ著、土屋政雄訳、新潮クレストブックス)、『やさしいダンテ〈神曲〉』(阿刀田高著、角川文庫)。大阪は翻訳ミステリー大賞候補作6作のうち1作以上ですが、東京の最後の2冊もよかったら読んでみてください。

 越前の講座をはじめて受ける人は、なるべく「文芸翻訳のツボ」から受講してください。ただし、回数が少ないので、可能なら最初から両方を受講することをお勧めします。

 また、これとは別に、大阪・中之島教室で、4月26日(金)の18時30分から20時まで、一般向けの講演会「翻訳百景~英語と日本語のはざまで」をおこないます。こちらは翻訳や語学に少しでも興味がある人ならじゅうぶん楽しめる内容で、予習は不要です。翌日の講座を受講する人は、できればこれにも参加してください。内容はこれまでの東京の翻訳百景ミニイベントと一部重複する可能性があるので、ご了承ください。お申しこみは朝日カルチャー中之島教室のサイトでお願いします。

2013年3月 4日 (月)

INFORMATION 2013-03-04

 翻訳ミステリー読者賞の投票受付がはじまりました。応募規定はこちらです。

 この賞は、翻訳ミステリー大賞シンジケートが後援してきた全国の読書会のメンバーが一致協力して創設したものです。

 いちばんの特徴は、プロアマを問わず、だれでも投票できること。もちろん、翻訳ミステリー大賞の本賞に応募した翻訳者も、ほかの賞に応募した書評家なども、本を作る側の出版社のかたも、すべて投票できます。これは、だれもが翻訳ミステリーの読者として対等な立場であり、どこにも線引きをすべきではなきという考えによるものです。

 また、投票できる作品は1作だけ。1作に絞るのはむずかしいと感じる人もいるでしょうが、ハードルをできるだけ低くして翻訳ミステリーを読みはじめたばかりの人たちにも投票してもらいたいという主催者側の気持ちの表れなので、どうぞご理解ください。

 もちろん、このブログをご覧のかたも、だれもが投票できます。「自分はまだまだ読んだ冊数が少ないから……」などと言わずに、いっしょにこの賞を盛りあげていただければと思います。この賞の存在をほかの読書好きの人にも教えていただけるとありがたいです。

 この賞が翻訳ミステリー大賞の本賞を圧倒するぐらいの勢いを持つようになれば、わたしとしてはそれこそが本望です。翻訳ミステリー読者賞の投票は3月末が締め切りで、発表は4月13日の大賞授賞式で同時におこなわれます。こちらをご覧のうえ、ぜひ投票にご参加ください。

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 11月の第5回ミニイベントのゲストとしてお招きした八木谷涼子さんのサイトが先日更新され、「文芸翻訳者向けキリスト教実践講座」というコーナーができました。

 これはミニイベントの際に時間切れで説明しきれなかった内容の追補版として作っていただいたのですが、ここまで懇切ていねいな充実したものになるとは想像もしていませんでした。八木谷さん、ほんとうにありがとうございます。『なんでもわかるキリスト教大事典』と合わせて、ぜひご活用ください。

 

2013年3月 1日 (金)

第6回ミニイベントの報告

 ゆうべ、表参道のホールに80人以上が集まり、第6回翻訳百景ミニイベントが開催されました。ゲストは井口耕二さん。予告したとおり、「よい翻訳、悪い翻訳」について、わたしと井口さんが30分ぐらいずつ話したのち、クロストークとQ&Aという流れでおこなわれ、互いが本音を語る充実した2時間となりました。

 わたしがこのブログの開設当初から何度か書いている、歯応えとわかりやすさの問題については、産業翻訳やノンフィクションを手がける井口さんと小説の翻訳をおもな仕事とするわたしとのあいだで少々のちがいが見られました。また、英文の流れをなるべく崩さないようにつとめるべきだとわたしが述べたのに対し、総体として過不足なく情報を伝えるのが最優先だと井口さんが主張なさったのも、新鮮で大変参考になる考え方だと思いました。

 小説の翻訳においてフィート・インチとメートル・センチのどちらが自然と感じるかについて、参加者全員に挙手してもらったところ、フィート派が3分の1程度でメートル派が3分の2程度。わたしはフィート派で井口さんはメートル派です。参加者の多くが翻訳者や学習者で、英米の度量衡にあまり違和感がないことを考えると、一般の読者はおそらくもっとメートル派が多いと察せられます。多数派だからと言ってすぐにそれに合わせたほうがよいことにはなりませんが、強力な参考意見として心にとどめておくつもりです。

 わたしは30代の半ばぐらいまで留学カウンセラーや予備校講師などの仕事をしていて、さまざまな種類の文章を訳す機会がありましたが、15年ほど前に小説の翻訳をはじめて以来、ほかのものと接する時間が極端に減りました。翻訳に対する考え方も、知らず識らずのうちに文芸一辺倒のものとなっていたようです。今回の井口さんとのやりとりでは、長らく忘れていたことをいくつか思い出させてもらった気がします。

 その一方で、自分はやはり文芸翻訳者であり、そのことを誇りに感じているのも再認識できました。その意味でも、こだわる部分にはひたすらこだわりつづけていこうと思います。今回の参加者の方のアンケートのなかに、その思いを強くしてくれるものがあったので、紹介させてください。

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 たいへん充実した時間でした。「かまぼこ形論争」で思い出したのですが、現在20代の娘が「昔、翻訳ものの児童書でオートミールとかプディングとかいう言葉にすごく異国情緒を感じた。いみわかんなかったけど、あれをよくぞ "おかゆ" とか "おやつ" とかにしないでおいてくれたもんだ」と言いました。激しく同意しました。

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 ともあれ、事前の打ち合わせも調整もまったくなしに互いの主張をぶつけ合った2時間は、井口さんとわたしにとっても、参加してくださった多くのかたにとっても、有意義なものとなったようです。いくつかの技術的な面ではちがいながらも、読者が何を求めていて、そのためには何をしたらいいかを考えつづける姿勢は共通していたと思います。よい勉強をさせていただき、井口さんにも参加者のかたがたにも感謝しています。

 今後の翻訳百景ミニイベントとしては、5月ごろにおこなう予定のいくつかの企画が内定しています。詳細が決まりしだい、このブログに掲載します。

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