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  • 越前敏弥
    文芸翻訳者。 いまのところ、更新は週1、2回程度です。 ご感想・お問い合わせなどは office.hyakkei@gmail.com へお願いします。
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2012年5月

2012年5月29日 (火)

INFORMATION 2012-05-29

 3月に『ヘルプ・心がつなぐストーリー』に関する文章を書きましたが(ここ)、訳者の栗原百代さんがきのう翻訳ミステリー大賞シンジケートにこんな記事を書いてくれました。『ヘルプ』の翻訳刊行に至るまでのくわしいいきさつが書かれているので、ぜひ読んでください。

 第2回福島読書会in二本松は5月19日に開催されました。参加した高橋恭美子さんによるレポートはこちらです。

 第3回名古屋読書会は5月26日に開催されました。世話人の大矢博子さんによるレポートの前編はこちら、後編はこちらです。

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 第1回の翻訳百景ミニイベント(5月24日、ゲストは夏目大さん)の録画は、こちらで観ることができます。時間は1時間余りです。

 第2回(6月28日、ゲストは芹澤恵さん)は、すでに8割程度のお席が埋まっています。参加をご希望のかたは office.hyakkei@gmail.com へメールでお知らせください。その際、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレスをかならず書いてください。すでにお申しこみくださったかたには、会場などについての返信メールをお送りしました。万が一まだ届いていない場合はご一報ください。

 第3回翻訳百景ミニイベント(7月26日)は、すでにここで受けつけを開始しています。この回は主催がディスカヴァー・トゥエンティワンになるので、リンク先のサイトに記載されている要領でお申しこみください。当サイトでは受けつけていません。ディスカヴァーのサイトではわたしがゲストとして紹介されていますが、内容は第1回・第2回とほぼ同じ形式のロングバージョンで、後半はディスカヴァー出版部長の藤田浩芳さんに話をしていただきます。

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・朝日カルチャーセンター東京・新宿教室の「文芸翻訳のツボ」10時からの回(こちら)は満席でキャンセル待ちです。15時15分からのクラス(こちら)は、4月7日、6月2日、6月30日の3回のうち、すでに1回終了していますが、途中からの参加も可能です。

・新宿教室の「英米小説の翻訳」はこちら。同様に3回のうち1回が終了していますが、途中からの参加も可能です。

・大阪・中之島教室の「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」は、次回は7月7日に開講する予定です。申込み開始までしばらくお待ちください。3か月に1度しか機会がないので、両講座の同時受講をおすすめします。

・「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」のちがいについてはこちらを見てください。

2012年5月25日 (金)

第1回ミニイベント報告

 ゆうべの第1回ミニイベントにお越しくださった皆さん、ありがとうございました。Q&Aまでのセッションの録画はこちらで観ることができます。時間は1時間余り。前半はわたしが英文をいくつか紹介しながら翻訳にまつわる話をし、後半は夏目大さんが『超訳 種の起源』への熱い思いを語ってくださいました。Q&Aの時間には、『超訳 種の起源』を読みこんできた何人ものかたから内容に関する深い質問が相次ぎ、充実した時間を過ごすことができました。

 集まったのは翻訳の学習者や出版・実務の翻訳関係者が3分の2ぐらいだったと思いますが、『超訳 種の起源』を読んでその裏話に興味があったり、漠然と翻訳や翻訳書に関心があって話を聞きに来てくださったりなど、業界とはまったく関係のないかたが何人もいらっしゃっていて、うれしい驚きでした。滋賀県や愛知県からお越しくださったかたもいて、感謝感激です。

 前半のセッションが盛りだくさんになりすぎて、終わりの「きょうの訳書紹介」のあたりが駆け足になってしまったのが少々心残りですが、その当時のエピソードは6月や7月にもお話しするつもりなので、よかったらまた聞きに来てください。次回は時間配分を少し工夫するつもりです。

 翻訳や翻訳書、さらには翻訳文化全般について、さまざまな角度から紹介しつつ、参加者の皆さんといっしょに考えていくのがこのイベントをはじめた目的です。今後もどうぞよろしくお願いします。

 第2回(6月28日、ゲストは芹澤恵さん)は、すでに8割程度のお席が埋まっています。こちらへの参加をご希望のかたは office.hyakkei@gmail.com へメールでお早めにお知らせください。その際、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレスをかならず書いてください。

 すでにお申しこみくださったかたには、会場などについての返信メールをお送りしました。万が一まだ届いていない場合はご一報ください。

 第3回翻訳百景ミニイベント(7月26日)は、すでにここで受けつけを開始しています。会場も時間帯も変わるのでご注意ください。

 第3回は30分長くなり、計2時間のロングバージョンです。ディスカヴァー・トゥエンティワンのサイトでは、わたし自身がゲストという形で紹介されていますが、実質的には第1回・第2回と同じく、わたしが進行役として「きょうの誤訳」「きょうの悪訳」「きょうのsix words」「きょうの英語名言」「きょうの訳書紹介」など、いくつかのコーナーに分けて、翻訳や翻訳書のおもしろさをさまざまな角度から紹介していきます。そこまでの前半のセッションが1時間余りになる予定です。

 後半はディスカヴァー社の出版部長である藤田浩芳さんから、ディスカヴァーが翻訳出版にどんなふうに取り組んできて、今後どんな展開を考えているのかという話があり、その後、わたしと藤田さんのふたりに対するQ&Aの時間となる予定です。

 第3回翻訳百景ミニイベント(7月26日)のお申しこみは、ディスカヴァーのサイトで受けつけています。この回は主催がディスカヴァーになるので、リンク先のサイトに記載されている要領でお申しこみください。当サイトでは受けつけていません。

2012年5月22日 (火)

INFORMATION 2012-05-22

 第1回の翻訳百景ミニイベント(5月24日、ゲストは夏目大さん)は午後7時ごろから8時ごろまで bookRadio でUstream中継されます(Q&Aの時間は中継しません)。

 第2回(6月28日、ゲストは芹澤恵さん)は、すでに8割近くのお席が埋まっています。こちらへの参加をご希望のかたは office.hyakkei@gmail.com へメールでお知らせください。その際、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレスをかならず書いてください。

 すでにお申しこみくださったかたには、会場などについての返信メールをお送りしました。万が一まだ届いていない場合はご一報ください。

 第3回翻訳百景ミニイベント(7月26日)は、すでにここで受けつけを開始しています。この回は主催がディスカヴァー・トゥエンティワンになるので、リンク先のサイトに記載されている要領でお申しこみください。当サイトでは受けつけていません。第3回の内容については、第1回終了後にこのサイトに詳細を書く予定です。しばらくお待ちください。

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 第2回福島読書会in二本松は5月19日に無事開催されました。第1回以上に盛りあがったようです。レポートは今週末に掲載される予定です。お楽しみに。

 第3回名古屋読書会(5月26日)は満席のため締め切りました。キャンセル待ちや次回の案内の送付をご希望のかたは記事に記載されているアドレスまでご連絡ください。

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・朝日カルチャーセンター東京・新宿教室の「文芸翻訳のツボ」10時からの回(こちら)は満席でキャンセル待ちです。15時15分からのクラス(こちら)は、4月7日、6月2日、6月30日の3回のうち、すでに1回終了していますが、途中からの参加も可能です。

・新宿教室の「英米小説の翻訳」はこちら。同様に3回のうち1回が終了していますが、途中からの参加も可能です。

・大阪・中之島教室の「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」は、次回は7月7日に開講する予定です。申込み開始までしばらくお待ちください。3か月に1度しか機会がないので、両講座の同時受講をおすすめします。

・「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」のちがいについてはこちらを見てください。

2012年5月18日 (金)

「生きつづけるロマンポルノ」(その2)

 東京・渋谷ユーロスペースの特集上映「生きつづけるロマンポルノ」はなかなか好調のスタートを切ったようです。ユーロスペースでの上映後は、順次全国で公開される予定です。(スケジュールはこちら)。

 これへの応援の意味をこめて、先週に引きつづき、今週もかつて日活ロマンポルノについて書いた文章を転載します。これは7年前、シナリオライターの桂千穂さんの伝記『多重映画脚本家 桂千穂』が刊行されたときに《映画芸術》誌に書いた書評です。いま読み返してみると、私的ロマンポルノ史であると同時にちょっとした文章論にもなっていると思うので、このタイミングで載せようと考えたしだいです。

 わたしはいまでも、桂さんのような台詞を書きたいと無意識に思いながら小説の翻訳をしています。

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日活ロマンポルノ史への秘めた視線

 拙訳書『ダ・ヴィンチ・コード』が去年世に出たとき、書評の多くが、煎じ詰めればほとんど同じことを言っていた。いわく、スピード感抜群でページを繰る手が止まらない、語られる蘊蓄はわかりやすく興味深い、だが、人物描写が薄っぺらで、作品としての深みがない、と。その手の書評を読むたび、そもそも「スピード感」と「深み」が両立することなどありえないではないか、と感じたものだ。そして、桂千穂さんだったらこれを聞いてどうおっしゃるだろうか、とも何度か思った。何しろ、数十年にわたって、極論すれば「人間なんか描かなくてよい」という主張をさまざまな場で繰り返し述べてきたシナリオライター/批評家なのだから。

 そんな折、『多重映画脚本家・桂千穂』(ワイズ出版)が刊行された。全編を通して、ふたりの編者が桂さんにインタビューする形式で、デビュー前の修業時代から現在まで原則として時代順に、全作品の解説や裏話がたっぷり語られる。桂さんも含めた三人の、映画への(とりわけロマンポルノへの)愛が強く伝わってくる力作だ。編者のひとりである北里宇一郎氏は、あとがきで、若き日に桂千穂作品に心酔していったいきさつを述べているが、それを読んでわたしは大いなる共感と軽い嫉妬を覚えた。自分にも桂千穂作品の虜になった時期があるものの、北里氏より十歳下の一九六一年生まれだったために、ロマンポルノの前期作品群、とりわけ〈暴行切り裂きジャック〉をリアルタイムで体験することができなかったからだ。

  最初に観た桂千穂作品は〈女王蜂〉で、つぎが〈HOUSE〉だったと思う。そのころはまだ、映画は監督の名によって代表されるという意識しかなく、ほかのスタッフの名前を記憶する意志がそもそもゼロに近かった。しかし、それから一年ほどして名画座で観た〈ホテル強制わいせつ事件 犯して!〉において、桂千穂という名前がはじめて脳裏に鮮明に刻みこまれた。おぼろげな記憶にすぎないが、この映画では、冒頭に数ショットの風景描写があったあと、いきなり山科ゆりの顔がアップで映し出され、受話器に向かって「お父さま、いまホテルに着きました」と叫ぶ。そこからなんの前置きもなく、人物の説明もほとんど排したまま進められていくドラマは、起承転結形に慣れた身にとってはあまりに斬新で、当時けっして好みではなかった山科ゆりの顔や肢体さえもが異様なほどエロティックに感じられたものだ。その後の展開でも、暴漢の唐突で謎めいた登場のしかたなどに驚かされ、ずいぶん不安を掻き立てられたが、それでいて映画全体のテンポはさほど心地よいわけではなく、いくぶん平板にさえ感じた。映画そのものよりも、シナリオや構成に衝撃を受けた最初の体験がそれであり、当時十代後半だった自分はそれを機にシナリオの読み方や書き方に漠たる興味を持つようになった。

  そのころ、自分が作劇術に惹かれたシナリオライターが、桂千穂を含めて三人いた。ジェームス三木のシナリオでは、若い男女が親しくなっていく過程で、一方が自分の過去を語ろうとすると、もう一方が相手の口を封じるというパターンがよく見られた(〈さらば夏の光よ〉〈瞳の中の訪問者〉〈ダブル・クラッチ〉など)。中島丈博のシナリオでは、田舎から都会に出てきた人間が、故郷へ回帰しようとしてむなしく挫折し、ゼロから出発せざるをえない状況からドラマが動きだすケースが多かった(〈赤ちょうちん〉〈突然、嵐のように〉〈天使の欲望〉など)。だが桂千穂のシナリオは、そんなふうに過去を断ち切る手続きさえも踏まず、過去を持たない人間、持つことを拒絶した人間ばかりを描いていた。少し遅れて観た〈暴行切り裂きジャック〉や〈秘・ハネムーン 暴行列車〉にも、封切り時に観た〈昼下がりの女 挑発!!〉や〈ズームアップ 暴行現場〉にも、非日常的な危ない快楽が横溢しており、映画館に足を運ぶたびにぞくぞくするような興奮を覚えた。そして、ご本人の「人間なんてチェスの駒でいいんです」「洋画の字幕みたいな簡潔な台詞を書きたいんです」といった発言や、批評家としてほかの作品を斬り捨てるときの小気味いい歯切れよさと相まって、他に類を見ない強烈な魅力がいつも発散されていたものだ。

  そのころから二十年以上を経たいま、『多重映画脚本家・桂千穂』を読むにあたっていちばん注目したのは、ロマンポルノの後期以降、エキセントリックとすら呼べるであろう独特の作劇術がしだいに影をひそめ、共作のものも含めて、少しずつオーソドックスで安定したスタイル(とわたし自身には感じられるもの)に変わっていったことに対して、ご本人がどのようなスタンスをとり、どのように折り合いをつけていったかということだった。むろん、それが退化や変節だとは思わないが、成長や円熟といったことばもこの人にはまったくそぐわない気がしたからだ。

  とはいえ、読み進めるうち、そんなことはあまり気にならなくなった。桂さんのシナリオが以前ほど突出して感じられなくなったのは、その影響を直接間接に受けて、同じスタイルの作品がほかに多く現れたからだとも言えるだろう。ロマンポルノ後期で言えば、桂千穂・西村昭五郎コンビの最高傑作は〈鏡の中の悦楽〉だと思うが、これなどは前掲の作劇術とは趣が異なり、日常から徐々に逸脱していく狂気を着実に描き出したシナリオと、登場人物の視線と観客の視線を戦略的に交錯させた巧みな演出とが幸福な出会いを果たしたものである。また、〈襲われる女教師〉には、風祭ゆき演じる主人公が男に向かって「あなたの過去なんかどうでもいいけど、わたしの過去を半分に切らないでよ」という個所があり、なんと気のきいた名文句かと自分はそらんじたものだが(『多重映画脚本家・桂千穂』にもそのまま引用されていて驚いた)、これなどは従来の過去を描かないスタイルとは正反対の趣旨でありながら、あまりにかっこよく、あまりに切れ味鋭く、桂千穂そのものとしか言いようのない台詞だった。要は、たぐいまれなほど多くの引き出しを持っていたということだ。どんな注文もしっかりこなしつつ、やがてロマンポルノの制作が打ち切られたあとも、〈ふたり〉から〈あした〉、さらにほかの作品へと芸域をひろげていった過程については、インタビューを読んでいて、桂さんの職人としての矜持がごく自然に感じられ、さわやかな読後感だけが残った。

  そしてもちろん、この本は、数十年に及ぶ日本映画史、とりわけ日活ロマンポルノの歴史を、そこに深く多重的にかかわったひとりの映画人の半生に肉迫することで、巧みに明暗をつけて浮き彫りにした貴重な資料ともなっている。何かを学ぶために映画を鑑賞するのではなく、怪しき悦楽としての映画の虜となった経験が一度でもある者なら、たとえ桂千穂というシナリオライターに思い入れがなかったとしても、存分に楽しめる本であることはまちがいない。映画は好きだがロマンポルノとAVの区別さえつかない人間が、同世代のなかでも相変わらず多いが、そういう輩に入門書として薦めるにしても、概括的な全史よりこちらのほうがむしろふさわしいのではないかとも思っている。

  この夏、ラピュタ阿佐谷と浅草東宝で特集上映が組まれた折にトークショーがおこなわれたが、久しぶりにお見かけした桂千穂さんは、予想したよりもお元気そうだった。『多重映画脚本家・桂千穂』にもあったように、こんどはぜひ本格的なホラーを書いていただきたいと思った。桂千穂脚本、石井輝男監督という夢の組み合わせはついに実現せずじまいになったが、桂千穂さんの八十本目の作品を心待ちにしている人間は、むろんこの本の編者とわたしばかりではあるまい。

 《映画芸術》2005年秋号(413号)に掲載

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2012年5月15日 (火)

INFORMATION 2012-05-15

 第1回の翻訳百景ミニイベント(5月24日、ゲストは夏目大さん)は、満席のためお申し込みを締め切らせていただきました。キャンセル待ちをご希望のかたはoffice.hyakkei@gmail.com までメールでご連絡ください。

 第2回(6月28日、ゲストは芹澤恵さん)は、すでに7割程度のお席が埋まっています。こちらへの参加をご希望のかたも office.hyakkei@gmail.com へメールでお知らせください。その際、どちらの回に参加を希望なさるか(両方も可)、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレスをかならず書いてください。

 すでにお申しこみくださったかたには、会場などについての返信メールをお送りしました。万が一まだ届いていない場合はご一報ください。

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 第2回福島読書会in二本松は5月19日に開催されます。参加をご希望のかたは記事に記載されているアドレスまでご連絡ください。定員に達ししだい締め切ります。

 第3回名古屋読書会(5月26日)は満席のため締め切りました。キャンセル待ちや次回の案内の送付をご希望のかたは記事に記載されているアドレスまでご連絡ください。

 第5回福岡読書会(5月11日)のレポートを常連参加者おふたり(@zasshokuさん、@tsundokuさん)が書いてくださっています。いつも熱気の伝わるレポートをありがとうございます。こちらこちらをご覧ください。

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・朝日カルチャーセンター東京・新宿教室の「文芸翻訳のツボ」10時からの回(こちら)は満席でキャンセル待ちです。15時15分からのクラス(こちら)は、4月7日、6月2日、6月30日の3回のうち、すでに1回終了していますが、途中からの参加も可能です。

・新宿教室の「英米小説の翻訳」はこちら。同様に3回のうち1回が終了していますが、途中からの参加も可能です。

・大阪・中之島教室の「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」は、次回は7月7日に開講する予定です。申込み開始までしばらくお待ちください。3か月に1度しか機会がないので、両講座の同時受講をおすすめします。

・「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」のちがいについてはこちらを見てください。

2012年5月11日 (金)

「生きつづけるロマンポルノ」(その1)

 今後ときどき、過去に雑誌や新聞やウェブサイトなどに寄稿した文章のうち、転載が可能なものを紹介していきます。

 まずは10年ほど前に《映画芸術》誌に書いた「擬制の快楽」という文章から。〈日活ロマンポルノ30年の興亡〉という特集の一環として、50人近くが自分にとっての「忘れられないこの一本」について語ったコーナーに参加させてもらったときに書いたものです。

『日本人なら必ず悪訳する英文』や《ミステリマガジン》をはじめ、各種のインタビューで、わたしは日活ロマンポルノの大ファンであったこと、そしてそれが(もちろん、翻訳の仕事も含めて)いまの自分の重要な一部を形作ってきたことをお話ししてきましたが、具体的な作品に即して語ったのがこの文章です。10年以上前に書いたものですが、いまも思いはほとんど変わっていません。 

 今年は日活が創立100周年を迎え、正月の〈幕末太陽傳〉再公開を皮切りにさまざまなイベントがおこなわれてきましたが、ちょうどあす5月12日から渋谷のユーロスペースで「生きつづけるロマンポルノ」という特集上映がはじまります。ロマンポルノを観たことがない人は、蓮實重彦・山田宏一・山根貞男の3氏が選んだ30本以上(3分の2程度がニュープリント)を一挙に公開するこの企画に、ぜひ一度足を運んで魅力を知っていただけたらと思います。残念ながら今回の30数本のなかに〈鏡の中の悦楽〉ははいっていませんが、自分が繰り返し観てきた傑作が何本も含まれています。

「生きつづけるロマンポルノ」の予告篇(2分弱)はこちら。ユーロスペースの上映スケジュールはこちらになります。特集企画の公式サイトはこちらですが、フェイスブックへの登録が必要です。

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 擬制の悦楽

 はじめて日活ロマンポルノを観たのは一九七七年の夏のことだ。ロマンポルノのいわゆる中期に観はじめたから、初期の作品に満ちあふれていたと言われる「混沌としたエネルギー」を同時代的に体験することはできなかったわけで、自分にとって初期の作品群は、神代辰巳のものにせよ田中登のものにせよ、教科書どおりの名作をあと追いの形で「学んだ」にすぎず、いまとなってはあまり深い思い入れがあるとは言えない。当時、他社においてプログラム・ピクチャーが急速に解体していくなか、ロマンポルノはむしろプログラム・ピクチャーとしてよくも悪くも安定期にあり、十代後半の自分は、封切りから数か月遅れの二番館や三番館に通い詰めながら、漫然とその流れに身をまかせていた。近所の明大前正栄館の大看板に「犯」や「襲」や「暴」の字が見えたときは目をらんらんと輝かせて入館し、「宇」や「鴻」の字が見えたときは昼寝をする覚悟ではいったものだ。

 そんな日常に亀裂が生じたのは、一九八二年のことだった。日活製作の作品ではなかったが、ビデオをそのままフィルムに変換しただけの〈THE・ONANIE〉をスクリーンで観たとき、足が地に着かなくなるほどの衝撃を覚えた。目の前で、ただ実際の行為を映しだしたにすぎない映像が延々と流されているにもかかわらず、館内は満員だった。自分は映画館に何を求めて来ているのか。なんのために映画を観ているのか。否が応でも、その問いかけを繰り返さざるをえなくなった。それまで無自覚に観つづけてきたつもりだったが、実はそうではないことがわかった。生身の人間が虚構を生みだすことによるひずみや齟齬こそが映画の魅力であり、ロマンポルノやピンク映画にはそれが最も凝縮された形で存在するからこそ、自分は足を運びつづけたのだということを、そのときはじめて悟った。 

  自分にとってロマンポルノ史上最高と思える作品が封切られたのが、それとほぼ同時期だったのは、むろん偶然であるはずがない。西村昭五郎の〈鏡の中の悦楽〉は、虚構と現実の境界をこの上なく鮮やかに際立たせてくれた快作だった。鏡の奥で繰りひろげられる縛り絵図、逆さ吊りのままこちらを射すくめる朝比奈順子の視線、鏡一枚を隔ててのぞき見をつづける少年の視線、さらにスクリーン越しに見守る自分自身と、それを取り囲むほかの客の視線。そのすべてがからみあい、ぶつかりあい、もつれあって、異様なほど濃密な、メタフィクショナルな空間が現出した。虚構ゆえの安心感と虚構ゆえの緊張感が混然となって、官能性の極みにまで昇華していた。それは映画の未来をじゅうぶんに信じさせてくれるものだった。 

 そんな作品が、日活のなかである意味で最も没個性的な、みずから匿名の作家をもって任ずる監督の手によるものだったのは興味深い。〈鏡の中の悦楽〉はこの年西村昭五郎が撮った《暴行三部作》のひとつだが、残りの二作である〈美姉妹・犯す〉と〈連続暴行・白昼の淫夢〉においても、〈鏡の中の悦楽〉に見られる重層的な仕掛けこそないものの、虚構であることを過剰なまでに意識させる映像が積み重ねられ、それが稀有の成功につながっていた。十数年たったいまもこれらの作品の印象が強烈に残っているのは、結局のところ、ロマンポルノの本質が仮構のセックスを増幅させて提示することであり、その意味で、〈THE・ONANIE〉からはじまったアダルトビデオ作品群の対極をめざせばよかったということを、この作家がだれよりもよく理解していたからだと言えないだろうか。 

  そんなふうに考えると、単なるノスタルジーではない形でロマンポルノ的なものが復活する可能性は、まだまだ残されている気がする。

《映画芸術》2001年春号(395号)に掲載

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2012年5月 8日 (火)

INFORMATION 2012-05-08

 翻訳百景ミニイベントは、現時点で第1回(5月24日、ゲストは夏目大さん)が9割程度、第2回(6月28日、ゲストは芹澤恵さん)が7割近くの席が埋まっています。第1回は残席わずかとなりました。参加をご希望の方はお早めに office.hyakkei@gmail.com までメールでお申しこみください。その際、どちらの回に参加を希望なさるか(両方も可)、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレスをかならず書いてください。

 すでにお申しこみくださった方には、会場などについての返信メールをお送りしました。万が一まだ届いていない場合はご一報ください。

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 第5回福岡読書会(5月11日と第3回名古屋読書会(5月26日)は満席のため締め切りました。キャンセル待ちや次回の案内の送付をご希望のかたは記事に記載されているアドレスまでご連絡ください。 

 第2回福島読書会in二本松は5月19日に開催されます。参加をご希望のかたは記事に記載されているアドレスまでご連絡ください。定員に達ししだい締め切ります。

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・朝日カルチャーセンター東京・新宿教室の「文芸翻訳のツボ」10時からの回(こちら)は満席でキャンセル待ちです。15時15分からのクラス(こちら)は、4月7日、6月2日、6月30日の3回のうち、すでに1回終了していますが、途中からの参加も可能です。

・新宿教室の「英米小説の翻訳」はこちら。同様に3回のうち1回が終了していますが、途中からの参加も可能です。

・大阪・中之島教室の「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」は、次回は7月7日に開講する予定です。申込み開始までしばらくお待ちください。3か月に1度しか機会がないので、両講座の同時受講をおすすめします。

・「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」のちがいについてはこちらを見てください。

2012年5月 1日 (火)

INFORMATION 2012-05-01

 MARUZEN&ジュンク堂書店の大阪梅田店では、7階の語学コーナーでわたしの著訳書のミニフェアを開催してくださっています。先週、大阪読書会の前に訪ねてきました。

Photo

 最上段にわたしの著訳書3冊、2段目にはこれまでいろいろな場所で紹介してきた伊藤和夫先生の著書が並んでいます。

 3段目には、朝日カルチャーセンターの講座で推薦書として指定している『翻訳の基本』『続・翻訳の基本』『翻訳の秘密』のほか、中原道喜さんの『誤訳の構造』など。

 4段目には、この記事で紹介した3冊(『しぐさの英語表現辞典』『21世紀イギリス文化を知る事典』『Longman Dictionary of Contemporary English with DVD-ROM』)や、(写真では見えませんが)この記事で紹介した『なんでもわかるキリスト教大事典』が並んでいます。『ランダムハウス英和大辞典』や『ダ・ヴィンチ・コード』の原書なども置いてありました。

 書店員のかたによると、実際にわたしの著書をお読みになって多くのことに共感し、著書やこれまでのインタビューなどでわたしが薦めた本を集めてコーナーを作ってくださったということでした。著者として、翻訳者として、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。

 近隣のかたは、よかったら一度お立ち寄りください。

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 翻訳百景ミニイベントは、現時点で第1回(5月24日、ゲストは夏目大さん)が8割程度、第2回(6月28日、ゲストは芹澤恵さん)が6割程度の席が埋まっています。参加をご希望の方はお早めに office.hyakkei@gmail.com までメールでお申しこみください。その際、どちらの回に参加を希望なさるか(両方も可)、本名または著訳書のペンネーム(ハンドルのみは不可)、当日連絡のつきやすい電話番号または携帯メールアドレスをかならず書いてください。

 すでにお申しこみくださった方には、会場などについての返信メールをお送りしました。万が一まだ届いていない場合はご一報ください。

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 第5回福岡読書会(5月11日と第3回名古屋読書会(5月26日)は満席のため締め切りました。キャンセル待ちや次回の案内の送付をご希望のかたは記事に記載されているアドレスまでご連絡ください。 

 第2回福島読書会in二本松は5月19日に開催されます。参加をご希望のかたはそれぞれの記事に記載されているアドレスまでご連絡ください。定員に達ししだい締め切ります。

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・朝日カルチャーセンター東京・新宿教室の「文芸翻訳のツボ」10時からの回(こちら)は満席でキャンセル待ちです。15時15分からのクラス(こちら)は、4月7日、6月2日、6月30日の3回のうち、すでに1回終了していますが、途中からの参加も可能です。

・新宿教室の「英米小説の翻訳」はこちら。同様に3回のうち1回が終了していますが、途中からの参加も可能です。

・大阪・中之島教室の「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」は、次回は7月7日に開講する予定です。申込み開始までしばらくお待ちください。3か月に1度しか機会がないので、両講座の同時受講をおすすめします。

・「文芸翻訳のツボ」と「英米小説の翻訳」のちがいについてはこちらを見てください。

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